BELSは非住宅建築物の省エネ性能を★0〜★6の7段階で評価する制度であり、ZEBの4区分は、BELS評価書に付く「表示」として取得します。ただし、BELSの★6、省エネ性能ラベルの「ZEB水準」、ZEB Readyなどのマークは、それぞれ要件が異なります。本記事では、BELSとZEBの関係を一次資料にもとづいて整理し、区分の判定から申請・補助金の注意点までを解説します。
この記事でわかることは、次の3点です。
- BELSの星の数とZEB 4区分の対応関係(2024年4月の改定後)
- 自社物件で狙えるZEB区分の判定方法
- 申請と補助金で失敗しやすい論点と、事前確認のチェックリスト
本記事は2026年10月時点の法令・告示および公表資料に基づいています。制度や補助事業の内容は改正されることがあるため、申請の際は最新の告示、評価機関の基準、公募要領をご確認ください。
結論:BELSの★6とZEB 4区分は「評価」と「表示」の関係
BELSは一次エネルギー消費量の削減率を星の数で示す「評価」の仕組みです。ZEBの4区分は、そのBELS評価の中で所定の要件を満たし、申請した場合に付く「表示」にあたります。両者はBEI(設計一次エネルギー消費量÷基準一次エネルギー消費量)を共通の物差しにしていますが、判定に再生可能エネルギーをどう含めるかが異なります。この違いが、実務上の取り違えの原因になっています。
非住宅のBELSは7段階で評価される(2024年4月以降)
2024年4月に始まった省エネ性能表示制度では、再エネ設備のない住宅は削減率30%以上を上限とする5段階評価、再エネ設備のある住宅と、再エネ設備の有無を問わない非住宅は、削減率50%以上を上限とする7段階評価とされています(国土交通省 省エネ性能表示制度)。星は削減率10%ごとに1つ増えます。
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星の数(非住宅) |
削減率 |
BEI |
対応関係の目安 |
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★6 |
50%以上 |
0.50以下 |
ZEB Ready以上の検討帯(再エネを除いた判定が別途必要) |
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★5 |
40%以上50%未満 |
0.60以下 |
事務所等のラベルの「ZEB水準」(誘導基準相当) |
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★4 |
30%以上40%未満 |
0.70以下 |
病院等のラベルの「ZEB水準」(誘導基準相当) |
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★3 |
20%以上30%未満 |
0.80以下 |
― |
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★2 |
10%以上20%未満 |
0.90以下 |
― |
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★1 |
0%以上10%未満 |
1.00以下 |
― |
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★0 |
0%未満 |
1.00超 |
省エネ基準に適合しない |
出典:国土交通省「建築物省エネ法に基づく建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表示制度」をもとに作成
ZEB 4区分の定義と、それぞれの削減率
ZEBの定義の原典は、資源エネルギー庁の「平成30年度ZEBロードマップフォローアップ委員会とりまとめ」(2019年3月)です。同とりまとめが定める判断基準を整理すると、次のとおりです。

出典:平成30年度ZEBロードマップフォローアップ委員会とりまとめ
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区分 |
再エネを除く削減率 |
再エネを含む削減率 |
その他の要件 |
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『ZEB』 |
50%以上 |
100%以上 |
― |
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Nearly ZEB |
50%以上 |
75%以上100%未満 |
― |
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ZEB Ready |
50%以上 |
設定なし |
― |
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ZEB Oriented |
用途1:40%以上/用途2:30%以上 |
設定なし |
延べ面積10,000㎡以上、未評価技術の導入 |
用途1は事務所等・学校等・工場等、用途2はホテル等・病院等・百貨店等・飲食店等・集会所等です。ここで重要なのは、ZEBの区分がいずれも「再エネを除いた削減率50%以上(ZEB Orientedは40%または30%以上)」を土台にしている点です。BELSの★6は再エネ設備による削減も含めて到達できるため、★6であることとZEB Readyの要件を満たすことは同じではありません。
よくある誤解:「BELSで★5を取ればZEB Readyも付く」
この誤解は、2024年3月以前の旧BELS(★1〜★5の5段階評価)を前提にした古い情報が残っていることから生じています。旧BELSでは最高等級の★5が「BEI0.50以下(50%以上削減)」だったため「★5=ZEB Ready相当」と扱われていましたが、2024年4月改定後の新BELSでは一律10%刻みとなり、BEI0.50以下は「★6」に位置づけ直されました。現行の★5はBEI0.60以下(40%削減)の水準であるため、現在の★5ではZEB Readyに届きません。
また、要件を満たしていても、ZEBの表示はBELSの申請時に表示を求めて審査を受けることで付きます。星の数に応じて自動的に付くものではありません。施主や社内が「BELSの★5でZEBも付く」と理解している場合は、基本設計に入る前に、目標を「再エネを除いたBEI0.5以下」と数値で合意してください。
省エネ性能ラベルの「ZEB水準」とZEBマークは別の基準
2024年4月に始まった省エネ性能表示制度により、非住宅の省エネ性能ラベルには「ZEB水準」のチェック欄が設けられました。「ZEB」という語を含むため、ZEBの認証と混同されやすい項目です。
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項目 |
付く条件 |
根拠 |
補助金での扱い |
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ラベルの「ZEB水準」チェック |
事務所等は★5、病院等は★4(誘導基準と同等) |
国交省の表示制度 |
ZEB補助の要件の代わりにはならない |
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ラベルの「ネット・ゼロ・エネルギー」チェック |
ZEB水準の達成に加え、売電分を含めた年間のエネルギー収支がゼロ以下 |
国交省の表示制度(第三者評価のみ) |
同上 |
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BELSのZEBマーク(『ZEB』/Nearly ZEB/ZEB Ready/ZEB Oriented) |
前章の定義の要件を満たし、BELSで表示を申請 |
ZEBロードマップ、BELSの評価基準 |
ZEB補助事業の前提となる区分 |
ZEB水準のチェックは誘導基準(事務所等は★5、病院等は★4)で付く
非住宅のラベルの「ZEB水準」は、事務所等で★5、病院等で★4に達すると達成とされます。これは建築物省エネ法の誘導基準(事務所等はBEI0.6以下、病院等は0.7以下)と同じ水準です。つまり、ZEB水準のチェックが付いた建物でも、ZEB Readyの要件(再エネを除いたBEI0.5以下)を満たしているとは限りません。
誘導基準とZEB Orientedの関係
非住宅の誘導基準のBEI(用途1は0.6、用途2は0.7)は、ZEB Orientedの削減率の要件(用途1は40%、用途2は30%)と数値が一致します。ただし、ZEB Orientedの表示には、延べ面積10,000㎡以上であることと未評価技術の導入が加わります。そのため、誘導基準の達成とZEB Orientedの取得は同じではありません。
「ネット・ゼロ・エネルギー」のチェック欄が示すもの
このチェック欄は、第三者評価(BELS)を受けた場合にのみ表示できる項目です。ZEB水準の達成に加え、太陽光発電の売電分も含めた年間のエネルギー収支がゼロ以下であることを示します。『ZEB』の区分とは判定の枠組みが異なるため、社内資料では「ネット・ゼロ・エネルギーのチェック=『ZEB』の表示」と書かないよう注意が必要です。
「ZEB水準で補助金を」と依頼されたら、最初に「ラベルのチェックのことか、BELSのZEBマークのことか」を確認してください。この一問で、必要なBEIが0.6から0.5へ変わることがあります。
▶ あわせて読みたい:省エネ性能ラベルを再確認!概要から種類、記載内容、今後の見通しまで解説
自社物件で狙えるZEB区分の判定方法
ZEBの区分は、次の3つの問いに順に答えることで絞り込めます。
- 非住宅部分の延べ面積が10,000㎡以上か:以上であれば、ZEB Orientedも選択肢に入ります。
- 用途が用途1(事務所等・学校等・工場等)か用途2(ホテル等・病院等・百貨店等・飲食店等・集会所等)か:ZEB Orientedの必要削減率がここで決まります。
- 敷地内に再エネ設備を導入し、どの程度の発電量を見込めるか:『ZEB』とNearly ZEBを狙えるかどうかがここで決まります。
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区分 |
用途1(事務所等・学校等・工場等) |
用途2(ホテル等・病院等ほか) |
規模要件 |
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『ZEB』 |
再エネ除きBEI0.50以下、かつ再エネ込みで0.00以下 |
同左 |
なし |
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Nearly ZEB |
再エネ除き0.50以下、かつ再エネ込みで0.25以下 |
同左 |
なし |
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ZEB Ready |
再エネ除き0.50以下 |
同左 |
なし |
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ZEB Oriented |
再エネ除き0.60以下+未評価技術 |
再エネ除き0.70以下+未評価技術 |
延べ面積10,000㎡以上 |
ZEB Orientedの要件:延べ面積10,000㎡以上と未評価技術
未評価技術とは、エネルギー消費性能計算プログラム(WEBPRO)で省エネ効果がまだ計算に反映されていない技術を指します。導入してもBEIの算定には反映されませんが、ZEB Orientedでは評価対象の用途に1項目以上導入することが要件です。未評価技術の一覧は随時見直されているため、過去の一覧で検討を終えている場合は、最新の一覧で確認し直すことをおすすめします。
判定例:事務所8,000㎡/学校12,000㎡/病院3,000㎡
※以下は判定の考え方を示す例であり、実在の物件の評価結果ではありません。
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ケース |
規模・用途 |
再エネ |
狙える区分の考え方 |
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A:事務所 |
8,000㎡・用途1 |
屋上に太陽光あり(少量) |
10,000㎡未満のためZEB Orientedは対象外。再エネ除きBEI0.50以下でZEB Readyを目標にする |
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B:学校 |
12,000㎡・用途1 |
なし |
BEI0.60以下と未評価技術でZEB Orientedを狙える。0.50以下まで下げればZEB Ready |
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C:病院 |
3,000㎡・用途2 |
敷地内に太陽光を大規模に導入 |
再エネ除き0.50以下を満たしたうえで、再エネ込みで0.25以下ならNearly ZEB |
ケースCのように病院で再エネ除きBEI0.50以下を達成するのは、用途の特性上、難しい場合が多くあります。BELSで★6を取ることとZEB Readyを取ることの違いを、施主に事前に説明しておくことが重要です。
事例で見る「再エネを除いた削減率」の考え方
国土交通省の公共建築物のZEB事例研究では、ZEB Readyを達成した庁舎の削減内訳が示されています。大樹町役場庁舎は省エネで53%、創エネで1%、合計54%の削減、平川市新本庁舎は省エネで55%、創エネで3%、合計58%の削減です。いずれも、再エネを除いた省エネだけで50%を超えていることが、ZEB Readyの判定の根拠になっています。


2026年4月の中規模非住宅の基準引上げが目標設定に与える影響
大規模非住宅(2,000㎡以上)では2024年4月から、中規模非住宅(300㎡以上2,000㎡未満)では2026年4月1日以降に適判を申請するものから、省エネ基準(BEI)が用途に応じて引き上げられています(工場等0.75、事務所等・学校等・ホテル等・百貨店等0.80、病院等・飲食店等・集会所等0.85)。基準が引き上がったことで、「適判に通る水準」と「ZEB Ready・ZEB Orientedの水準」との差は縮まりました。
一方で、BELSの星の数は基準一次エネルギー消費量に対する削減率で表されるため、星の数とZEB区分の対応関係そのものは変わりません。言い換えると、中規模・大規模の事務所なら★3(BEI0.80以下)以上でなければ省エネ基準を満たさないことになり、「★1でも基準適合」という説明は小規模(300㎡未満)にしか当てはまりません。
ZEB表示の申請で失敗しやすい3つの論点
ZEBの要件を満たす設計であっても、申請の組み立て方を誤ると、表示が付かなかったり計算をやり直したりすることになります。特に手戻りが大きいのが、次の3つの論点です。
ZEBを表示できる「申請対象範囲」の制限
BELSでは建物全体だけでなくフロアやテナント区画ごとの申請も認められますが、ZEB等を表示できるのは、申請の対象となる範囲が次のいずれかの場合に限られます(日本ERI「BELS評価におけるZEB表示の手引き」)。
- 非住宅のみで構成される建築物の全体
- 複合建築物のうち、非住宅部分の全体
- 非住宅部分のうち、単一の用途部分
ここでいう建築物は確認申請上の一の建築物で、同じ敷地の複数棟をまとめて表示することはできません。また、単一の用途部分でZEBを表示する場合は、その用途部分の水準に加えて、建物全体(評価対象外を含む非住宅部分)についても省エネ基準に適合していること(規模・用途に応じたBEI基準値をクリアしていること)が求められます。
複合用途の建物で「一部の用途だけZEB Readyにしたい」と考える場合は、基本設計の段階で申請対象範囲を決め、評価機関に事前相談してください。
▶ あわせて読みたい:非住宅のBELS評価とは?商業施設・オフィス・ホテルの省エネ計算について専門家が解説
太陽光の売電分をどう扱うか
住宅性能評価・表示協会の「BELS評価業務実施指針」では、ZEB表示の判定に用いる再生可能エネルギーは敷地内(オンサイト)に限り、自家消費分に加えて売電分も対象に含めるとされています。ただし、対象は余剰売電分に限られ、全量を売電する場合は含められません。
一方、BELSの星の算定は太陽光の電力を自家消費する前提で行われるため、星の数とZEB表示とで再エネの扱いが異なる点に注意が必要です。Nearly ZEBや『ZEB』を売電前提で計画する場合は、発電量の計算に入る前に、申請先の評価機関へ扱いを書面で確認しておくと確実です。
標準入力法とモデル建物法:ZEBを狙う場合の選び方
非住宅の省エネ計算には、主に標準入力法とモデル建物法があります。標準入力法は室ごとの仕様を詳細に反映できるため省エネ効果を高く評価しやすい一方、入力の手間と費用がかかります。モデル建物法は効率よく適合を確認できる反面、採用した技術の効果が評価に反映されにくく、一般に結果が控えめに出ます。BEIがZEB Readyの閾値(0.50)付近にある計画では、計算方法の選択が区分の判定を左右することがあります。
後述のとおり環境省の新築ZEB補助では標準入力法による算定が求められるため、補助金を使う場合は最初から標準入力法を前提にしてください。
▶ あわせて読みたい:非住宅の省エネ計算における「モデル建物法」と「標準入力法」の違いとは?
補助金を活用する場合の追加要件(令和8年度)
BELSでZEBの表示を取得できても、それだけで補助金の要件を満たすわけではありません。補助事業では、設計内容に加えて体制や手続きの要件が加わります。
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項目 |
BELSのZEB表示 |
補助事業(環境省・令和8年度) |
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ZEBの基準達成 |
必要 |
必要 |
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エネルギーの計量・計測と管理体制 |
不要 |
必要 |
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需要側設備を通信・制御する機器 |
不要 |
必要 |
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ZEBプランナーの関与 |
不要 |
必要 |
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ZEBリーディング・オーナーへの登録 |
不要 |
必要 |
出典:環境省「令和8年度予算及び令和7年度補正予算 脱炭素化事業一覧」をもとに作成。詳細な要件は公募要領で確認してください。
環境省「建築物等のZEB化・省CO2化普及加速事業」の主な要件
環境省の令和8年度の事業一覧によれば、新築・既存建築物のZEB化支援では、ZEBの基準を満たすことに加え、計量区分ごとのエネルギーの計量・計測とデータを収集・分析・評価できる管理体制の整備、需要側設備を通信・制御する機器の導入、ZEBプランナーの関与などが補助要件とされています(環境省 脱炭素化事業一覧)。新築では、申請する区分(Nearly ZEB以上など)に応じた再エネ設備の導入や、標準入力法によるBEIの算定、ZEBリーディング・オーナーへの登録なども求められます。また、延べ面積や公募枠によって対象となるZEB区分が限定される場合もあります。
令和8年度は複数回の公募が行われており、2026年10月時点では直近の公募が締め切られている可能性があります。補助率、上限額、公募期間は回ごとに異なるため、最新の公募要領で確認してください。
ZEBプランナーの関与と、ZEBリーディング・オーナーへの登録
ZEBプランナーは、一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)に登録された、ZEBの設計や相談の実績を持つ事業者です。設計事務所自身が未登録の場合は、登録するか、登録済みの事業者と連携するかを早めに決めておく必要があります。建築主は、ZEBリーディング・オーナーとしての登録も必要です。
補助金のスケジュールから逆算したBELS申請のタイミング
補助事業では、交付決定より前に着工や発注をすると補助の対象外になる扱いが一般的です。設計によるZEB区分の見込み、ZEBプランナーの関与、公募への申請、交付決定、着工という順序を崩さないことが重要です。BELSでのZEB表示の取得時期も、公募要領が求める提出書類とその期限に合わせて計画してください。
ZEB表示付きBELSの申請手順と事前確認チェックリスト
申請の流れ
- 目標区分の設定:判定フローで区分と必要なBEIを決め、施主と合意します。
- 省エネ計算:計算方法を選び、再エネを除いた場合と含めた場合のBEIを算出します。
- 評価機関への事前相談:申請対象範囲、売電の扱い、必要書類を確認します。
- BELSの申請:ZEBの表示を申請する旨を明記して申請します。ZEB表示の審査には、通常料金の割増が発生する場合があります。
- 評価書の交付:評価書とラベルの表示内容(星の数、ZEBマーク、各チェック欄)を確認します。
3段階の事前確認チェックリスト
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段階 |
確認項目 |
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基本設計 |
目標が「ZEB水準」か「ZEBマーク」かを施主と合意したか/非住宅部分の延べ面積と用途区分を確定したか/申請対象範囲を決めたか/補助金を使うかどうかとZEBプランナーの体制を決めたか |
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実施設計 |
再エネを除いたBEIが目標区分の閾値を満たすか/ZEB Orientedの場合は最新の未評価技術を導入しているか/売電の扱いを評価機関に書面で確認したか/計算方法は妥当か |
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申請直前 |
申請書にZEB表示の申請を明記したか/公募要領の提出期限に間に合うか/設計変更が生じた場合の手続きを評価機関に確認したか |
BELSとZEBに関するよくある質問
Q1. ZEB表示を取得した後に設計変更をした場合、評価はどうなりますか?
変更の内容によってBEIや区分が変わる可能性があるため、変更が決まった時点で評価機関に相談してください。性能が変わる変更では、評価の変更や再申請が必要になる場合があります。補助金を受けている場合は、補助事業側の変更手続きも確認が必要です。
Q2. BEIの計算はどのように行いますか?
BEIは、設計一次エネルギー消費量を基準一次エネルギー消費量で割って算出します(家電・OA機器などの「その他一次エネルギー消費量」は除く)。非住宅では、標準入力法またはモデル建物法により、国のWEBプログラムで計算するのが一般的です。
Q3. ZEB表示のBELS申請の費用に割増はありますか?
ZEBは建物の用途構成や計算方法によって審査の負荷が異なるため、通常料金に割増が発生する場合があります。金額は評価機関ごとの料金表で確認してください。
Q4. 既存建築物でもZEB表示は取得できますか?
BELSは既存建築物も評価の対象としており、省エネ改修によってZEB Readyなどの区分を達成すれば、表示を取得できます。環境省の補助事業にも、既存建築物のZEB化を支援する枠が設けられています。
Q5. BELSとZEHはどのような関係ですか?
ZEHは住宅向けの区分で、BELSの住宅用の評価の中で表示されます。ZEBとは対象と判定基準が異なります。
▶ あわせて読みたい:ZEHとは?取得のメリットやZEHの種類を紹介、補助金制度についても専門家が徹底解説
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まとめ:目標区分を確定したら、評価機関への事前確認へ
BELSは非住宅の省エネ性能を★0〜★6で評価する制度であり、ZEBの4区分はその中で申請して付く表示です。省エネ性能ラベルの「ZEB水準」は誘導基準に相当し、ZEB Readyの要件(再エネを除いたBEI0.5以下)とは異なります。★6も、再エネを含めて到達できるため、ZEB Readyと同じではありません。
補助金を活用する場合は、ZEBの表示に加え、計測体制やZEBプランナーの関与なども必要になります。目標区分が決まったら、本記事のチェックリストを手元に置き、申請対象範囲と売電の扱いを評価機関に確認するところから始めてください。
BELS・ZEBのご相談は「環境・省エネルギー計算センター」へ
ZEB認証の取得は手間のかかる業務で、設計事務所が抱え込むと、本来集中すべき設計業務に支障が出るおそれがあります。「環境・省エネルギー計算センター」では、標準入力法による省エネ計算からBELS申請、ZEB表示の判定まで一貫して対応しています。
上場企業・大手設計事務所など1,200社以上をサポートし、累計3,000棟以上の業務実績、リピート率93.7%を誇ります。BELSと併せてZEBの取得を検討されている方は、チェックリストをお持ちのうえ、ぜひ無料相談をご利用ください。
※専門的な内容となりますので、個人の方は設計事務所や施工会社を通してご相談ください。



