建築物の省エネ計算事業を手掛ける「環境・省エネルギー計算センター」(運営:株式会社HorizonXX)は、全58銘柄のJ-REITを対象とした『J-REIT 環境性能評価・認証取得状況調査2026』の結果を公表しました。本調査によると、国内の3大環境性能認証である「BELS」「CASBEE不動産」「DBJ Green Building」の総取得数は2,454件となり、前回調査(2025年2月時点)から239件(11%増)と大幅な伸びを示しています。
しかし、認証ごとの取得動向を見ると明瞭な差が生じています。以下では、主要な認証ごとの変化と、世界的なESG評価「GRESB」における最新の傾向について詳しく解説していきます。
CASBEE不動産とBELSが牽引する環境認証の取得拡大
最も取得数を伸ばしたのが「CASBEE不動産」で、前回調査の1,071件から1,276件へと205件の大幅増を記録しました。また、新設されたホテル版の取得も11件確認されるなど適用範囲が広がっています。
一方、「BELS」の取得件数は711件(前回比34件増)となり、最高ランクである☆6の取得数が26件(前回6件)へと着実に増加しました。このように、制度改定に合わせて高評価を目指す動きが顕著になっています。
有効期間の影響によるDBJ Green Buildingからの切り替え動向
これに対して、「DBJ Green Building」の取得数は467件と、前回調査からの増減が差し引きゼロにとどまりました。これは、有効期間が3年であるDBJ Green Buildingに対し、更新期を迎えたタイミングで有効期間が5年と長い「CASBEE不動産」や有効期間のない「BELS」へ切り替える運用トレンドが定着しているためです。
ただし、DBJ Green Buildingでも2024年4月運用開始のホテル版が15件から35件へと約2倍に増加しており、特定用途での活用は継続されています。
GRESB評価における「実際の削減実績」重視へのシフト
GRESBリアルエステイト評価においては、全58銘柄中54銘柄が評価を取得したものの、ランクダウンした銘柄が17社(前回8社)へと増加しました。なぜなら、評価軸が方針や計画といった定性面から「個別物件ごとの実際のエネルギー効率・削減実績」という定量パフォーマンスへ本格移行したからです。
したがって、今後のJ-REIT市場においては、単に形式的な認証を取得するだけでなく、個別物件の実績を示してカーボンニュートラルへの実効性のある貢献を証明することが不可欠になると分析されています。
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