建築・不動産業界の実務担当者の皆様にとって、ZEB(ゼブ)という言葉は、もはや単なる環境用語ではなく、ビジネス戦略上不可欠な要素となっています。地球温暖化対策の国際的な取り組みが加速する中、日本でも2050年カーボンニュートラル実現に向け、建築物の省エネルギー化、さらには「ゼロエネルギー化」が強く推進されています。
ZEB、すなわち「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル」は、この脱炭素社会の実現において中心的な役割を担う建築物の姿です。エネルギー消費量を大幅に削減し、再生可能エネルギーでその残りを賄うことで、年間の一次エネルギー消費量を実質ゼロにするビルディングは、環境負荷の低減だけでなく、建築物の資産価値向上、運用コスト削減、そして企業のブランドイメージ向上にも大きく貢献します。
本記事では、ZEBの基本的な定義から、その4つの種類、それぞれの基準、実現のための技術要素、そして取得メリットまでを徹底的に解説します。さらに、国の施策や2025年以降の法改正動向にも触れ、ZEB化を成功させるための具体的なステップと相談先についてもご紹介します。皆様の建築物が持続可能な未来を築くための羅針盤として、ぜひご活用ください。
ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)とは?その定義と目的

ZEBとは、「Net Zero Energy Building」の略称で、快適な室内環境を保ちながら、建築物で消費する年間の一次エネルギー消費量(冷暖房、換気、照明、給湯など)を、省エネによって大幅に削減し、再生可能エネルギーの導入により実質ゼロとすることを目指した建築物のことです。
1.1 ZEBの基本的な考え方:エネルギー収支ゼロを目指す
ZEBの基本的な考え方は、「省エネ」と「創エネ」の組み合わせによって、建築物全体のエネルギー収支をゼロにすることにあります。
省エネ:高断熱化、日射遮蔽、自然採光・自然通風の活用といった「パッシブ技術」と、高効率な空調・換気・照明・給湯設備などの「アクティブ技術」を組み合わせ、徹底的にエネルギー消費量を削減します。
創エネ:太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを導入し、建築物内で消費されるエネルギーを賄います。
この二つのアプローチを最大化することで、外部からのエネルギー供給を最小限に抑え、環境負荷の低い持続可能な建築物を実現します。
1.2 ZEBが注目される背景:地球温暖化対策と法規制の強化
2025年以降は、省エネ基準適合が「確認審査の通過条件」になるため、設計段階で省エネ計画を適切に織り込まないと、追加設計・仕様変更・顧客説明の手戻りが発生しやすくなります。さらに、デベロッパーや投資家においては、ZEB対応の有無がESG評価やリーシング速度に直接影響するため、ZEBは“選択的な付加価値”ではなく“競争力を左右する前提条件”になりつつあります。
ZEBがこれほどまでに注目される背景には、地球温暖化問題への国際的な危機感と、それに伴う各国の政策、特に日本の法規制強化があります。
国際的な動向:パリ協定などにより、世界各国が温室効果ガス排出削減目標を掲げています。日本も「2050年カーボンニュートラル」を宣言し、建築物分野からのCO2排出量削減が喫緊の課題となっています。
国内の法規制:建築物省エネ法(建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律)が段階的に強化されており、2025年4月1日からは、すべての新築建築物(住宅・非住宅問わず)に対して省エネ基準適合が義務化されます。ZEBは、この省エネ基準をはるかに上回る性能を持つため、今後の建築のスタンダードとなると期待されています。
これらの背景から、ZEB化は単なる努力目標ではなく、企業や社会全体が取り組むべき喫緊の課題として位置づけられています。
1.3 BELSとの関係性:ZEB化の性能表示としてのBELS
BELS(ベルス:建築物省エネルギー性能表示制度)は、建築物の省エネ性能を客観的に評価し、星の数(★)で分かりやすく表示する第三者認証制度です。BELSの星評価は省エネ性能を5段階で示す制度であり、ZEBの区分(ZEB/Nearly ZEB/Ready/Oriented)は、この星評価とは別軸の「ZEB達成度」を示す表示です。BELS評価書の中でZEB区分が併記されるため、BELSはZEB達成の“証明媒体”として機能します。
具体的には、BELSの評価書において、一次エネルギー消費量削減率が基準値以上である場合に、「ZEB」や「Nearly ZEB」といったZEBの種類が明記されます。BELSは、ZEBの達成度を公的に証明する役割を担っており、ZEB化を進める上で不可欠な性能表示制度と言えます。
【完全解説】ZEBの4つの種類とそれぞれの基準

ZEBは、その達成度合いによって大きく4つの種類に分類されます。それぞれの種類には明確な定義と基準があり、建築物の用途や規模、予算に応じて目標とするZEBの種類を選択することが重要です。
2.1 ZEB Ready:省エネ性能の出発点
ZEB Ready(ゼブ・レディ)は、ZEB化へ向けた最初のステップとなる種類です。再生可能エネルギーを除く、基準一次エネルギー消費量から50%以上の削減を達成した建築物を指します。
基準:基準一次エネルギー消費量から50%以上の省エネを実現。
特徴:高効率な設備機器の導入や、外皮性能(断熱性能など)の向上といった徹底した省エネ技術によって達成されます。再生可能エネルギーの導入は必須ではありませんが、将来的なZEB化を見据えた準備段階として非常に重要です。
ZEB Readyは、多くの既存建築物の改修や、新築建築物でZEB化を検討する際の現実的な目標として設定されることが多いです。
2.2 Nearly ZEB:ゼロエネルギーに限りなく近いビル
Nearly ZEB(ニアリー・ゼブ)は、ZEB Readyの省エネ性能に加え、再生可能エネルギーの導入により、基準一次エネルギー消費量から75%以上の削減を達成した建築物を指します。
基準:基準一次エネルギー消費量から75%以上の省エネを実現(うち50%以上は省エネによる削減)。
特徴:ZEB Readyの徹底した省エネに加え、太陽光発電などの再生可能エネルギーを積極的に導入することで、ゼロエネルギーに限りなく近い状態を目指します。
Nearly ZEBは、ZEBに次ぐ高い省エネ性能を誇り、環境負荷低減と経済性を両立させるバランスの取れた選択肢として注目されています。
2.3 ZEB Oriented:ZEB化へ向けた段階的アプローチ
ZEB Oriented(ゼブ・オリエンテッド)は、特にオフィスビル・病院など「大規模でZEB達成が技術的・コスト的に難しい用途」を対象とした区分であり、延べ面積1万㎡超の建築物で活用されるケースが多い制度です。基準一次エネルギー消費量から40%以上の削減を達成し、かつ外皮性能や設備性能において一定の誘導基準を満たしている建築物を指します。
基準:基準一次エネルギー消費量から40%以上の省エネを実現。
特徴:大規模建築物では、完全にZEBを達成することが技術的・コスト的に難しい場合があります。そのため、ZEB Orientedは、大規模建築物におけるZEB化へ向けた段階的なアプローチとして位置づけられています。再生可能エネルギーの導入は必須ではありませんが、導入を推奨するものです。
ZEB Orientedは、特に大規模なオフィスビルや商業施設、病院などで、将来的なZEB化を見据えつつ、現段階で最大限の省エネに取り組むための目標として活用されます。
2.4 ZEB:年間一次エネルギー消費量実質ゼロの達成
ZEB(ゼブ)は、ZEBの最上位に位置する種類です。再生可能エネルギーの導入により、基準一次エネルギー消費量から100%以上の削減、つまり年間一次エネルギー消費量を実質ゼロに達成した建築物を指します。
基準:基準一次エネルギー消費量から100%以上の省エネを実現(うち50%以上は省エネによる削減)。
特徴:徹底した省エネ技術と、建築物内での太陽光発電などの再生可能エネルギーの最大限の活用により、外部からのエネルギー供給を実質的に不要とします。
ZEBは、脱炭素社会の究極の目標であり、高い環境性能と経済性を兼ね備えた未来の建築物の姿と言えます。
ZEB化を実現するための評価基準と技術要素
ZEB化を実現するためには、明確な評価基準を理解し、適切な省エネ技術と再生可能エネルギーを導入することが不可欠です。
実務上は、建築物の用途と規模により「目指しやすいZEB種別」がほぼ定まります。オフィス・庁舎・研究施設ではZEB Ready/Nearly ZEBが現実的である一方、病院や大規模商業施設では設備負荷が大きいためZEB Orientedの採用が中心です。プロジェクト初期に用途特性・外皮性能・空調方式・再エネ設置スペースを総合的に検討することで、最小限のコストで最適なZEB達成レベルが明確になります。
3.1 一次エネルギー消費量削減率の計算方法
一次エネルギー削減率を効率的に高めるためには、外皮性能(UA値・ηAC値)、換気方式(全熱交換器の採用)、空調システム効率、照明制御(人感・昼光センサー、DALI制御)など、建物全体に影響する要素の最適化が不可欠です。これらが適切に設計されていない場合、太陽光発電を追加しても削減率が伸びず、ZEB達成が困難になるケースが多く見られます。
ZEBの達成度を測る上で最も重要なのが、一次エネルギー消費量削減率です。これは、建築物省エネ法に基づいて算出されます。
【計算式】
(基準一次エネルギー消費量 – 設計一次エネルギー消費量) ÷ 基準一次エネルギー消費量 × 100(%)
基準一次エネルギー消費量:国が定める標準的な建築物のエネルギー消費量
設計一次エネルギー消費量:計画している建築物のエネルギー消費量(省エネ計算によって算出)
この計算には、専門的な知識と専用の計算プログラムが必要となります。
3.2 省エネ技術の導入:高断熱化、高効率設備、自然エネルギー利用
ZEB化の根幹をなすのが「省エネ」です。以下の技術要素を効果的に組み合わせることが求められます。
- 高断熱化・高気密化:外壁、屋根、床、窓などの断熱性能を高め、隙間をなくすことで、外部からの熱の出入りを最小限に抑えます。
- 高効率設備の導入:空調、換気、照明、給湯などの設備機器には、エネルギー効率の高い最新モデルを選定します。例えば、LED照明、ヒートポンプ式給湯器、高効率空調機などです。
- 自然エネルギーの利用:太陽光、自然風、地中熱などを積極的に活用します。例えば、自然採光を最大化する窓の配置、通風を促す開口部の設計、地中熱ヒートポンプの導入などです。
- 設備システムの最適制御:BEMS(Building Energy Management System)などのシステムを導入し、エネルギー使用状況を「見える化」し、自動で最適に制御することで、無駄なエネルギー消費を削減します。
3.3 再生可能エネルギーの活用:太陽光発電などの役割
省エネによって削減しきれなかったエネルギー消費量を賄うのが「創エネ」です。主に太陽光発電が活用されます。
- 太陽光発電:屋根や壁面、カーポートなどに太陽光パネルを設置し、発電した電力を建築物内で利用します。余剰電力は売電することも可能です。
- その他:地域によっては、風力発電、地熱発電、バイオマス発電なども検討されますが、建築物単体での導入は太陽光発電が最も一般的です。
再生可能エネルギーの導入量は、ZEBの種類によって異なりますが、ZEBの達成には、削減しきれないエネルギーをすべて賄うだけの創エネ量が求められます。
ZEB化に取り組むメリットと実務上の恩恵
ZEB化は、初期投資を伴うものの、長期的に見れば多岐にわたるメリットをもたらし、建築・不動産実務担当者にとって大きな恩恵となります。
建築主やデベロッパーにとってZEB化のメリットは、単なる省エネに留まらず「ESG評価」「リーシング速度」「運用コスト」「不動産価値」の4点に集約されます。
特に近年は、環境性能の高いオフィス・物流施設・研究所ほど、大企業・海外投資家からの引き合いが強く、ZEB化が資産価値の差別化要因として機能しています。
実務上、特に注意すべきは「太陽光パネルの設置可能面積の過大評価」です。
屋上の設備スペース、避難動線、架台荷重、方位の制約により、
計画段階の想定より発電容量が確保できず、ZEB達成が困難になるケースが頻発しています。
そのため、企画段階から構造・設備・意匠の3者で発電容量の見込みを精密に検討する必要があります。
4.1 経済的メリット:光熱費削減と補助金・税制優遇
- 光熱費の大幅削減:ZEB化された建築物は、エネルギー消費量が少ないため、年間の電気代やガス代といった光熱費を大幅に削減できます。これは、建築物の運用コストを低減し、長期的な収益性を向上させます。
- 補助金・税制優遇の活用:国や地方自治体は、ZEB化を推進するための様々な補助金制度(例:環境省のZEB実現に向けた先進的省エネルギー建築物導入促進事業)や税制優遇措置(例:固定資産税の減額など)を設けています。
ZEBの種類に応じてこれらの制度を活用することで、初期投資の負担を軽減できます。
※固定資産税の軽減措置は自治体によって異なるため、ZEB化による税制優遇を活用する際は、建設地の自治体制度を事前に確認することが重要です。
4.2 環境的メリット:CO2排出量削減と企業イメージ向上
ZEB化は、化石燃料由来のエネルギー消費を抑え、再生可能エネルギーを活用することで、CO2排出量の大幅な削減に貢献します。これは、地球温暖化対策への直接的な貢献となります。
また、ZEB建築物を所有・運営することは、企業が環境問題に積極的に取り組んでいることを示す証となります。ESG投資(環境・社会・ガバナンスを考慮した投資)が重視される現代において、企業の社会的責任(CSR)を果たすとともに、ブランドイメージや企業価値の向上に繋がります。
4.3 社会的メリット:BCP対策、快適性向上、不動産価値向上
- BCP(事業継続計画)対策の強化:ZEBは、エネルギー自給率が高いため、災害時などの電力供給が途絶えた際にも、太陽光発電などによる電力供給を継続できる可能性があります。これにより、事業継続計画(BCP)対策が強化され、リスクマネジメントに貢献します。
- 室内環境の快適性向上:高断熱・高気密化されたZEB建築物は、外気の影響を受けにくく、室内の温度差が少ないため、一年を通じて快適な室内環境を提供します。また、自然採光や自然通風の活用により、居住者や利用者の満足度向上に繋がります。
- 不動産価値の向上:省エネ性能の高いZEB建築物は、将来にわたって高い資産価値を維持・向上させることが期待されます。特に、環境意識の高いテナントや購入者からの需要が高まり、賃貸経営や売却時の優位性を確保できます。
ZEB化推進のための国の施策と2026年以降の動向
国は、ZEB化を強力に推進するために様々な施策を講じており、2026年以降はさらにその動きが加速します。
なお、停電時のレジリエンスを最大化するためには、太陽光発電と併せて蓄電池システムを導入することが実務上は必須です。太陽光単独では日射条件に左右され出力が安定しないため、蓄電池と組み合わせることで、災害時でも一定時間の電力供給を確保でき、BCP計画の確実性が大幅に向上します。
5.1 ZEB補助金制度の活用:種類別の支援内容
環境省や経済産業省は、ZEB化を支援するための補助金制度を設けています。これらの補助金は、ZEBの種類(ZEB Ready, Nearly ZEB, ZEB Oriented, ZEB)や建築物の用途、規模に応じて支援内容が異なります。
- 環境省「ZEB実現に向けた先進的省エネルギー建築物導入促進事業」:ZEB Ready、Nearly ZEB、ZEB、ZEB Orientedのいずれかを目指す新築・改修建築物に対して、設計費や設備導入費の一部を補助します。
- 経済産業省「既存建築物における省CO2改修支援事業」:既存建築物のZEB化改修を支援する制度です。
これらの補助金は、初期投資の回収期間を短縮し、ZEB化へのハードルを下げる上で非常に有効です。最新の補助金情報は、各省庁のウェブサイトで確認ください。
5.2 建築物省エネ法改正とZEB化の義務化への影響
前述の通り、建築物省エネ法は2025年4月1日より、すべての新築建築物に対して省エネ基準適合を義務化します。これは、建築物の省エネ性能が、これからの建築において必須条件となることを意味します。
ZEBは、この省エネ基準を大幅に上回る性能を持つため、義務化をクリアするだけでなく、さらに高い付加価値を建築物に与えることができます。将来的には、ZEB化が実質的な標準となる可能性も指摘されており、今のうちからZEB化を見据えた計画を立てることが重要です。
5.3 ZEBプランナー制度と専門家の役割
ZEBプランナー制度は、ZEBに関する専門的な知見と実績を持つ設計者やコンサルタントを登録し、ZEB化を目指す建築主をサポートするための制度です。ZEBプランナーは、ZEBの設計、省エネ計算、補助金申請支援など、多岐にわたる専門サービスを提供します。
ZEB化は、高度な専門知識と技術を要するため、ZEBプランナーなどの専門家との連携が不可欠です。環境・省エネルギー計算センターは、ZEBプランナーとしての実績も豊富であり、お客様のZEB化を強力にサポートいたします。
ZEB化を成功させるための計画と相談先
ZEB化は、単一の技術導入で達成できるものではなく、計画段階からの総合的なアプローチが不可欠です。
6.1 計画段階からの専門家との連携の重要性
特にZEBプロジェクトでは、初期段階で
- 外皮仕様(断熱等級・日射遮蔽)
- 空調方式(個別・中央、熱源効率)
- 再エネ設置スペース(屋上・外構・カーポート)
を早期に確定することで、手戻りコストを大幅に抑制できます。これら3点は後から変更すると構造・意匠・設備全体に影響が及ぶため、企画段階から専門家と協働して最適解を導くことが重要です。
ZEB化を成功させるためには、建築物の企画・設計の初期段階から、省エネ性能や再生可能エネルギーの導入を考慮した計画を立てることが極めて重要です。この段階で専門家と連携することで、以下のようなメリットが得られます。
- 最適な省エネ設計の提案:建築物の用途、立地条件、予算に応じた最適な省エネ技術や再生可能エネルギーの組み合わせを提案できます。
- コストの最適化:初期段階で総合的な計画を立てることで、後からの設計変更による手戻りや追加コストを最小限に抑えられます。
- 補助金活用の最大化:利用可能な補助金制度を早期に特定し、申請に必要な準備を計画的に進めることができます。
6.2 ZEBプランナーによるコンサルティングと設計支援

ZEBプランナーは、ZEB化に関する豊富な知識と経験を持つ専門家です。彼らは、建築主のニーズをヒアリングし、ZEBの種類選定、省エネ計算、設計支援、補助金申請のアドバイスなど、ZEB化のあらゆる段階でコンサルティングを提供します。
特に、一次エネルギー消費量計算や外皮性能計算といった専門的な省エネ計算は、ZEBプランナーや省エネ計算センターの得意とするところです。正確な計算に基づいて、目標とするZEBの種類達成に向けた具体的な設計指針を示すことができます。
実務では、ZEB計算プロセスの中で【外皮→設備→再エネの計算を何度も往復しながら最適解を探る作業】が発生します。
これは設計者単独では工数が大きく、判断が難しい部分です。
環境・省エネルギー計算センターでは、これらの再計算・収支シミュレーションを迅速に行い、豊富な経験と専門知識を活かして、お客様のニーズに合わせた最適な目標実現をサポートいたします。
よくある質問(FAQ)
Q1: ZEB化の初期費用はどのくらいかかりますか?
A1: ZEB化の初期費用は、建築物の規模、用途、目標とするZEBの種類、導入する技術によって大きく異なります。一般的に、通常の建築物よりも高断熱化や高効率設備、再生可能エネルギー設備の導入により、初期費用は増加します。しかし、国や地方自治体からの補助金制度を活用することで、初期投資の負担を軽減することが可能です。また、ZEB化による光熱費削減効果や資産価値向上といった長期的な経済メリットを考慮すると、費用対効果は高いと言えます。具体的な費用については、計画段階で専門家にご相談いただき、詳細な見積もりを取得することをお勧めします。
Q2: 既存のビルでもZEB化は可能ですか?
A2: はい、既存のビルでもZEB化は可能です。既存建築物のZEB化は「ZEB改修」と呼ばれ、新築に比べて難易度は上がりますが、高断熱窓への交換、外壁改修、高効率設備への更新、太陽光発電の導入など、様々なアプローチで省エネ性能を向上させることができます。特に、大規模改修のタイミングでZEB化を検討することで、効率的に進めることが可能です。環境省や経済産業省では、既存建築物のZEB改修に対する補助金制度も用意されていますので、ぜひご活用ください。
Q3: ZEB化とリノベーションを同時に進めるメリットはありますか?
A3: ZEB化とリノベーションを同時に進めることは、非常に大きなメリットがあります。リノベーションは、建築物の外装や内装、設備などを一新する機会であり、このタイミングで高断熱化や高効率設備への変更、再生可能エネルギーの導入といったZEB化の要素を組み込むことで、工事の手間やコストを効率的に削減できます。単独でZEB化を行うよりも、全体的な工期短縮やコストダウンが期待できるだけでなく、最新の省エネ性能とデザイン性を両立させた、より魅力的な建築物を実現することが可能です。
まとめ:持続可能な社会に貢献するZEB建築
本記事では、ZEBの4つの種類とその基準、実現のための技術、そして実務担当者の皆様が得られる多岐にわたるメリットについて解説しました。2026年以降の建築物省エネ法の改正により、ZEB化は建築業界において避けて通れないテーマとなり、その重要性はますます高まっています。
ZEBは、単に環境に優しいだけでなく、経済性、快適性、そして企業のブランドイメージ向上にも貢献する、持続可能な社会に不可欠な建築物の姿です。この大きな変革期をビジネスチャンスと捉え、ZEB化に積極的に取り組むことが、これからの建築・不動産ビジネスを成功させる鍵となるでしょう。
省エネ計算をはじめ、省エネ適判や住宅性能評価など、手間のかかる業務は外注し、自社のリソースをコア業務に集中させれば、円滑な計画進行が期待できるのではないでしょうか。
累計3,000棟以上の省エネ計算実績、リピート率93.7%、審査機関との質疑応答まで丸ごと外注できる環境・省エネルギー計算センターにぜひご相談ください。
※専門的な内容となりますので、個人の方は設計事務所や施工会社を通してご依頼をお願いいたします。




