ZEH水準省エネ住宅とは、断熱等性能等級5と一次エネルギー消費量等級6を同時に満たす住宅です。2026年10月時点で、住宅ローン減税の借入限度額は省エネ基準適合住宅より1,500万円大きく設定されています。また、2028年以降に建築確認を受ける新築住宅は、原則としてZEH水準以上を満たさなければ減税を受けられません。
この記事でわかることは、次の3点です。
- 自分の家が減税・補助金の対象かを判定する方法
- 制度ごとに必要な証明書と、施工会社に依頼すべきこと
- 追加費用と、減税・補助・光熱費による効果の考え方
本記事の制度情報は2026年10月1日時点のものです。税制や補助金の適用は、個別の条件と最新の公表内容によって決まります。
あなたの家はZEH水準の減税・補助金の対象か?
ZEH水準省エネ住宅に関わる優遇は、住宅ローン減税とみらいエコ住宅2026事業の2つが中心です。どちらも「ZEH水準を満たしているか」だけでは対象が決まらず、時期と世帯の条件が組み合わさって判定されます。見積書に「ZEH水準対応」と書かれていても、それだけで優遇を受けられるとは限りません。
判定に必要な4つの情報
- 建築確認を受ける予定の時期(2027年以前か、2028年以降か)
- 入居予定の年
- 世帯の状況(子の年齢、夫婦の年齢)※減税と補助金で基準が異なります
- 建築地の地域区分と、土砂災害特別警戒区域などへの該当の有無
判定は、①建築確認日が2028年以降か、②ZEH水準を満たすか、③子育て世帯・若者夫婦世帯に該当するか、④補助金の申請期限内か、の順に進めると整理しやすくなります。
押さえるべき制度スケジュール(2025〜2030年)
判定を誤る原因の多くは、制度の切り替え時期を正しく把握していないことにあります。主な節目は次のとおりです。
|
時期 |
内容 |
|
2025年4月 |
原則すべての新築住宅に省エネ基準(断熱等級4・一次エネ等級4)への適合が義務化 |
|
2026年1月 |
改正後の住宅ローン減税が始まる(2030年12月31日入居分まで) |
|
2026年9月30日 |
みらいエコ住宅2026事業のうち、注文住宅の新築(ZEH水準住宅)の交付申請期限(受付終了) |
|
2026年12月31日 |
みらいエコ住宅2026事業の交付申請期限(上記以外。予算の上限に達した時点で終了) |
|
2028年1月〜 |
建築確認を受ける新築の省エネ基準適合住宅が、原則として住宅ローン減税の対象外になる |
|
2030年度 |
新築住宅にZEH水準の省エネ性能の確保を目指す(国の方針) |

ZEH水準省エネ住宅の定義と2つの等級要件
ZEH水準省エネ住宅は、国が定める「誘導基準」に相当する性能の住宅です。要件は、外皮(壁・屋根・窓など)の断熱性能を示す断熱等性能等級5と、設備を含むエネルギー効率を示す一次エネルギー消費量等級6の2つで、両方を同時に満たす必要があります。太陽光発電は必要ありません。
断熱等性能等級5と一次エネルギー消費量等級6
断熱等性能等級5はUA値(外皮平均熱貫流率)で判定します。UA値は家全体から熱がどれだけ逃げやすいかを示す数値で、小さいほど高断熱です。一方、一次エネルギー消費量等級6はBEIで判定します。BEIは設計した住宅のエネルギー消費量を国の基準値で割った値で、0.8以下、つまり基準より20%以上消費量を削減していれば等級6に該当します。UA値の基準は、建築地の地域区分によって異なります。
|
地域区分 |
1・2地域 |
3地域 |
4〜7地域 |
8地域 |
|
UA値(等級5・ZEH水準) |
0.40以下 |
0.50以下 |
0.60以下 |
基準なし |
|
参考:UA値(等級4) |
0.46 |
0.56 |
4地域0.75/5〜7地域0.87 |
基準なし |
|
ηAC値 |
基準なし |
基準なし |
4地域なし/5地域3.0/6地域2.8/7地域2.7 |
6.7 |
|
BEI(一次エネ等級6) |
0.8以下 |
0.8以下 |
0.8以下 |
0.8以下 |
東京や大阪の多くは6地域にあたるため、UA値0.60以下が一つの目安になります。なお、一次エネルギー消費量等級は2025年12月に等級7・8が新設されており、等級6は現在の最高等級ではありません。
ZEH・省エネ基準適合住宅・長期優良住宅との違い
よくある誤解は、「ZEH水準」と「ZEH」を同じものと考えることです。ZEHは、ZEH水準と同じ等級を満たしたうえで、太陽光発電などでエネルギーの収支をゼロ以下にする住宅を指します。下の図でいえば、断熱と省エネで20%以上削減するところまでがZEH水準、創エネを加えて100%以上の削減を目指すのがZEHです。
|
グレード |
断熱等級 |
一次エネ等級 |
太陽光 |
住宅ローン減税上の区分 |
|
省エネ基準適合住宅 |
4以上 |
4以上 |
不要 |
省エネ基準適合住宅 |
|
ZEH水準省エネ住宅 |
5以上 |
6以上 |
不要 |
ZEH水準省エネ住宅 |
|
ZEH |
5以上 |
6以上 |
必要 |
ZEH水準省エネ住宅 |
|
長期優良住宅・低炭素住宅 |
5以上 |
6以上 |
認定要件による |
認定住宅 |
長期優良住宅や認定低炭素住宅の省エネ要件も、ZEH水準と同じ等級です(認定低炭素住宅は再エネ設備の導入も要件)。これらは所管行政庁の認定を受けているため、減税では「認定住宅」として、さらに大きな限度額が適用されます。
▶ あわせて読みたい:認定低炭素住宅(エコまち法)の新基準について専門家が徹底解説
Nearly ZEH・ZEH Orientedの扱い
Nearly ZEHとZEH Orientedは、いずれも強化外皮基準と一次エネルギー消費量20%削減を満たすZEHシリーズの区分です。断熱等級5・一次エネ等級6の性能を証明できれば、住宅ローン減税ではZEH水準省エネ住宅として扱われます。
なお、「ZEH Ready」という呼称は非住宅の「ZEB Ready」や集合住宅の「ZEH-M Ready」で用いられる区分であり、一般的な戸建て住宅のZEHシリーズには存在しません(戸建てで太陽光が搭載できない狭小地等は「ZEH Oriented」となります)。
▶ あわせて読みたい:ZEHとは?取得のメリットやZEHの種類を紹介、補助金制度についても専門家が徹底解説
住宅ローン減税:ZEH水準で借入限度額と控除額はどう変わるか
住宅ローン減税は、年末のローン残高の0.7%を所得税などから差し引く制度です。令和8年度の税制改正により、2030年12月31日の入居分まで5年間延長されました。新築住宅の控除期間は原則13年です。省エネ性能によって借入限度額が変わる点が、ZEH水準を選ぶ最大の経済的理由です。
省エネグレード別の借入限度額(2026〜2027年入居)
|
住宅の区分 |
一般世帯 |
子育て世帯・若者夫婦世帯 |
|
認定住宅(長期優良・低炭素) |
4,500万円 |
5,000万円 |
|
ZEH水準省エネ住宅 |
3,500万円 |
4,500万円 |
|
省エネ基準適合住宅 |
2,000万円 |
3,000万円 |
|
その他の住宅 |
対象外 |
対象外 |
※控除率0.7%、新築住宅の控除期間は原則13年。子育て世帯・若者夫婦世帯とは、19歳未満の子を有する世帯、または夫婦のいずれかが40歳未満の世帯で、入居した年の12月31日時点で判定します。
13年間の控除額シミュレーション
|
区分 |
一般世帯(13年間の最大) |
子育て世帯等(13年間の最大) |
|
ZEH水準省エネ住宅 |
3,500万円×0.7%×13年=318.5万円 |
4,500万円×0.7%×13年=409.5万円 |
|
省エネ基準適合住宅 |
2,000万円×0.7%×13年=182万円 |
3,000万円×0.7%×13年=273万円 |
|
差額 |
最大136.5万円 |
最大136.5万円 |
ただし、実際に控除される額は、年末のローン残高と、その年に納める所得税・住民税の額が上限になります。借入額や年収によっては、この差額の全額は受けられない点に注意してください。
2028年以降は「建築確認日」で対象が決まる
令和8年度の税制改正で、2028年以降に建築確認を受ける新築の省エネ基準適合住宅は、原則として減税の対象外になりました。判定の基準は入居年や契約日ではなく、建築確認の時期です(登記簿上の建築日付が2028年6月30日以前のものを除く)。
一方、2027年末までに建築確認を受けた省エネ基準適合住宅は、2028年以降に入居しても借入限度額2,000万円・控除期間10年で減税を受けられる経過措置があります。着工時期が遅れる可能性が少しでもあるなら、最初からZEH水準を前提に設計しておくと安全です。
床面積要件と災害レッドゾーンの注意点
2026年以降、減税の床面積要件は、合計所得金額1,000万円以下の場合に40㎡以上へ緩和されました。ただし、40㎡以上50㎡未満の住宅には、子育て世帯・若者夫婦世帯の上乗せが適用されません。また、2028年以降に入居する場合、土砂災害特別警戒区域などの「災害レッドゾーン」での新築は、減税の対象外になります。
みらいエコ住宅2026:ZEH水準住宅の補助額・対象世帯・申請期限
2026年度の国の新築補助は「みらいエコ住宅2026事業」です。2025年度の「子育てグリーン住宅支援事業」の後継にあたります。古い事業名で検索すると過去の条件が表示されることがあるため、必ず2026年度の条件で確認してください。
補助額(地域区分・古家除却の有無別)
|
地域区分 |
古家の除却なし |
古家の除却あり |
|
1〜4地域 |
40万円/戸 |
60万円/戸 |
|
5〜8地域 |
35万円/戸 |
55万円/戸 |
※除却加算は20万円。出典:みらいエコ住宅2026事業【公式】
2025年度の子育てグリーン住宅支援事業では、ZEH水準住宅の補助額は40万円/戸(一律)でしたので、5〜8地域では減額されています。
対象世帯と住宅の主な要件
ZEH水準住宅の新築で補助を受けられるのは、子育て世帯(申請時点で18歳未満の子を有する世帯)または若者夫婦世帯(申請時点で夫婦のいずれかが39歳以下の世帯)に限られます。住宅ローン減税の「19歳未満・40歳未満」とは基準が異なる点に注意してください。
住宅側では、床面積が50㎡以上240㎡以下であること、土砂災害特別警戒区域などに立地していないこと、住宅省エネ支援事業者に登録した事業者が申請すること(施主が直接申請するのではありません)などが求められます。
申請期限:注文住宅のZEH水準住宅は受付終了
注文住宅の新築でZEH水準住宅として申請する場合の交付申請期限は2026年9月30日とされており、2026年10月時点では受付が終了しています。分譲住宅の購入など、それ以外の区分は遅くとも2026年12月31日までですが、予算の上限に達した時点で受付は終了します。
これから注文住宅を建てる方は、次年度の国の事業や自治体独自の補助制度が発表されていないかを確認してください。
世帯要件に当てはまらない場合の選択肢
子育て世帯・若者夫婦世帯に該当しない場合の主な選択肢は2つです。1つ目はみらいエコ住宅2026事業のGX志向型住宅で、ZEH水準より高い性能(断熱等級6以上、再エネを除いて35%以上の削減など)が求められますが、全世帯が対象です(5〜8地域で110万円/戸、1〜4地域で125万円/戸)。2つ目は環境省のZEH支援事業で、太陽光発電などを備えたZEHが対象で、世帯要件はありません(令和8年度はZEHで1〜3地域55万円・4〜8地域45万円)。両事業の併用の可否は、各事業の公募要領で確認してください。
▶ あわせて読みたい:【設計・開発担当者必見】知らないと乗り遅れる「GX ZEH(新ZEH)」2027年新基準を徹底解説
ZEH水準の証明方法:減税と補助金で必要な書類は違う
ZEH水準の性能は、設計しただけでは優遇を受けられません。第三者の審査や建築士の確認を経た書類で証明する必要があります。そして、住宅ローン減税とみらいエコ住宅2026事業では、認められる書類が同じではありません。
制度別・使える証明書の対照表
|
証明書 |
住宅ローン減税 |
みらいエコ住宅2026 |
主な発行者 |
|
住宅省エネルギー性能証明書 |
○ |
○(※1) |
建築士、登録住宅性能評価機関など |
|
建設住宅性能評価書 |
○ |
○ |
登録住宅性能評価機関 |
|
設計住宅性能評価書 |
✕ |
○ |
登録住宅性能評価機関 |
|
BELS評価書 |
✕ |
○ |
BELS登録機関 |
|
フラット35S適合証明書 |
✕ |
○ |
適合証明検査機関など |
|
低炭素・性能向上計画の認定通知書等(戸建) |
区分により別途 |
○ |
所管行政庁、評価機関 |
出典:国土交通省「住宅ローン減税」、みらいエコ住宅2026事業【公式】「住宅の性能を証明する住宅証明書等の一覧」。
※1 住宅省エネルギー性能証明書は建物の工事完了後に発行される書類であるため、工事完了後の交付申請時に利用できます(着工前・工事中の予約申請時には発行受付書等が必要です)。
評価書は断熱等級5かつ一次エネ等級6を満たすものに限ります。共同住宅は住戸ごとに評価された書類が必要です。
補助金のために取得した書類を、そのまま減税の手続きに使えるとは限りません。特に、補助金で使いやすいBELS評価書や設計住宅性能評価書は、住宅ローン減税では使えません。2つの制度を併用する場合は、どの書類を何通取得するかを設計段階で決めておくのが確実です。
なお、2025年4月以降に建築確認を受けた新築で「省エネ基準適合住宅」として減税を受ける場合は検査済証で代替できますが、ZEH水準省エネ住宅として申告する場合は、引き続き証明書が必要です。
▶ あわせて読みたい:BELSの種類や計算方法、取得するメリットから費用まで、専門家が徹底解説
住宅省エネルギー性能証明書の発行者と発行の流れ
住宅省エネルギー性能証明書は、住宅ローン減税で省エネ性能を証明するための書類で、建築士などが次の手順で発行します。
- 省エネ計算書(または仕様基準のチェックリスト)と設計図書を確認する
- 現場の施工状況が設計どおりかを確認する
- 整合を確認したうえで証明書を発行する
- 施主が確定申告の際に提出する
という流れです。発行には現場の確認が伴うため、完成後に慌てて依頼すると確認が難しくなる場合があります。見積書の「ZEH水準対応」という表記だけで安心せず、「減税用の証明書を、誰が、いつ発行するか」を契約前に書面で確認してください。
ZEH水準を達成する2つの方法:省エネ計算か誘導仕様基準か
ZEH水準を満たしているかどうかの確認方法は、外皮計算と一次エネルギー計算で性能値を算出する「標準計算ルート」と、国が定めた仕様に合わせる「誘導仕様基準ルート」の2つです。
|
比較項目 |
標準計算ルート |
誘導仕様基準ルート |
|
手間 |
計算書の作成が必要 |
チェックリストで確認できる |
|
費用 |
計算費用がかかる |
計算費用はかからない |
|
仕様の自由度 |
高い(組み合わせで調整できる) |
低い(断熱材・窓・設備の条件が固定) |
|
適合しやすさ |
実際の性能で評価される |
安全側に設定されているため、厳しくなりやすい |
誘導仕様基準は、計算を省く代わりに、どのような家でも基準を満たすよう余裕を持った条件になっています。そのため、実際には十分な性能がある仕様でも、仕様基準では「不適合」と判定されることがあります。断熱等級5を満たせるか微妙な場合は、仕様をグレードアップする前に、省エネ計算での確認を施工会社に依頼してください。追加費用を抑えられる可能性があります。
施主が施工会社に依頼する4ステップ
- ZEH水準(断熱等級5・一次エネ等級6)を満たす仕様で見積もりを依頼する
- 性能を計算と仕様基準のどちらで確認するかを確認する
- 減税用・補助金用の証明書の発行者と、発行のタイミングを確認する
- 補助金を使う場合は、申請できる事業と期限を確認する
費用対効果:ZEH水準の追加費用は回収できるか
ZEH水準にするための追加費用は、主に窓のグレードアップと断熱材の強化によって生じます。金額はもとの仕様、地域区分、施工会社によって大きく変わるため、一般的な相場をうのみにせず、施工会社に等級4の仕様との差額を見積もってもらってください。そのうえで、減税の差額、補助金、光熱費の削減と比べて判断します。
モデルケース3パターンの経済効果
|
項目 |
A:子育て世帯・分譲住宅購入・6地域 |
B:40代夫婦・子なし・注文住宅・6地域 |
C:子育て世帯・注文住宅で建替え・6地域 |
|
減税差額(理論上の最大値) |
136.5万円 |
136.5万円 |
136.5万円 |
|
みらいエコ住宅2026 |
35万円(予算の範囲内) |
対象外 |
2026年度は受付終了 |
|
年間の光熱費差(国交省試算) |
約4.6万円 |
約4.6万円 |
約4.6万円 |
※減税差額は借入額と納税額によって変わる理論上の上限です。
国土交通省の試算によれば、6地域(東京など)の年間光熱費は、省エネ基準の住宅で約23.9万円、ZEH水準の住宅で約19.3万円、太陽光パネル付きの省エネ住宅で約15.3万円です。2地域(北海道など)では、それぞれ約34.6万円、約25.0万円、約16.0万円とされています(国土交通省「家選びの基準変わります」)。
光熱費以外のメリット:室温と健康
ZEH水準の住宅は断熱性が高く、室温が外気温の影響を受けにくくなります。国土交通省の資料では、室温と健康の関係について次のような調査結果が紹介されています。居間が18℃以上の住宅に比べ、12℃未満の住宅では心電図の異常所見がある人が2.2倍、総コレステロール値が基準範囲を超える人が1.9倍という結果です。

床近くの室温が低い住宅では喘息の子どもが2倍、家全体が寒冷な住宅では入浴事故のリスクが1.66倍という結果も示されています。顧客への説明では、光熱費だけでなく、こうした健康面のメリットもあわせて伝えると効果的です。

2030年のZEH水準化と資産価値の観点
国は、遅くとも2030年度までに新築住宅の省エネ基準をZEH水準へ引き上げ、2030年度以降に新築される住宅でZEH水準の省エネ性能の確保を目指す方針を示しています。
そのため、2026年時点で省エネ基準適合住宅として建てた家は、数年後には新築の最低水準を下回る住宅になる可能性があります。将来売却する可能性がある場合は、性能区分が資産価値の比較材料になる点も判断に加えておくとよいでしょう。

ZEH水準省エネ住宅のよくある質問
Q1. ZEH水準省エネ住宅に太陽光発電は必要ですか?
必要ありません。ZEH水準の要件は、断熱等性能等級5と一次エネルギー消費量等級6の2つです。太陽光発電などでエネルギー収支をゼロ以下にするのは「ZEH」の要件です。ZEHにすると、減税ではZEH水準と同じ区分で扱われ、加えて光熱費をさらに削減できます。
Q2. Nearly ZEHやZEH Orientedは減税でどう扱われますか?
いずれもZEH水準の性能を満たす区分のため、断熱等級5・一次エネ等級6を証明できれば、住宅ローン減税ではZEH水準省エネ住宅として扱われます。施工会社に、減税用の証明書でどの区分として証明するかを確認してください。
Q3. BELSを取得すれば、減税の手続きにも使えますか?
使えません。BELS評価書はみらいエコ住宅2026事業の証明書としては使えますが、住宅ローン減税で使えるのは住宅省エネルギー性能証明書または建設住宅性能評価書(断熱等級と一次エネ等級の両方が記載されたもの)です。
Q4. 建売住宅でもZEH水準の優遇を受けられますか?
受けられます。ただし、売主が減税用の証明書を用意しているかを、購入前に確認する必要があります。完成後に第三者が施工状況を確認するのは難しいため、証明書の有無は重要な確認項目です。
Q5. 長期優良住宅とZEH水準は、どちらを選ぶべきですか?
減税の借入限度額は、長期優良住宅(認定住宅)のほうが大きく設定されています。一方で、長期優良住宅には耐震性や維持保全計画などの要件があり、認定手続きの手間と費用がかかります。借入額がZEH水準の限度額を超えるかどうかが、判断の目安になります。
Q6. 補助金の期限に間に合わない場合はどうなりますか?
住宅ローン減税は補助金とは別の制度です。補助金の期限を過ぎても、要件を満たせば減税は受けられます。自治体独自の補助制度や、次年度の国の事業が発表されていないかも確認してください。
まとめ:ZEH水準省エネ住宅は契約前の確認で差がつく
ZEH水準省エネ住宅は、断熱等性能等級5と一次エネルギー消費量等級6を満たす住宅です。住宅ローン減税では、省エネ基準適合住宅より最大136.5万円(理論値)多く控除を受けられる可能性があり、2028年以降に建築確認を受ける住宅にとっては事実上の必須条件です。一方で、補助金の世帯要件や申請期限、制度ごとの証明書の違いを見落とすと、性能を満たしていても優遇を受けられません。次のチェックリストを、施工会社との打ち合わせに活用してください。
施工会社への確認チェックリスト
☐ 断熱等級5・一次エネ等級6を満たす設計になっているか
☐ 性能を計算と仕様基準のどちらで確認するか
☐ 減税用の証明書を、誰が、いつ発行するか
☐ 補助金用の証明書は何か、減税用と別に必要か
☐ 建築確認の予定時期(2027年中か、2028年以降か)
☐ 使える補助金と、その申請期限
☐ 建築地が、立地による除外区域に該当しないか
ZEH水準の省エネ計算・証明書取得は「環境・省エネルギー計算センター」にご相談ください
性能を正しく算定するには、外皮計算や一次エネルギー消費量計算などの省エネ計算が欠かせません。省エネ計算をはじめ、省エネ適判や住宅性能評価、BELSなど手間のかかる業務は外注し、自社のリソースをコア業務に集中させれば、ZEH水準住宅の受注・設計を効率よく進められます。
累計3,000棟以上の省エネ計算実績、リピート率93.7%、審査機関との質疑応答まで丸ごと外注できる「環境・省エネルギー計算センター」に、ぜひご相談ください。
※専門的な内容となりますので、個人の方は設計事務所や施工会社を通してご依頼をお願いいたします。



