Column
コラム

【2026年最新版】CASBEEの対象となる建物とは?用途・規模・評価ツール別にプロが完全解説

「CASBEEはどんな建物が対象になるのか」「自社のプロジェクトでCASBEE評価は必要か」—建築物の環境性能評価が重要視される中、CASBEE(建築環境総合性能評価システム)への理解は設計者・デベロッパーにとって必須となっています。

本記事は、「このプロジェクトでCASBEE評価が必要か」「どの評価ツールを選ぶべきか」を、設計・事業判断の現場で即使えるレベルまで整理した実務ガイドです。2026年最新の情報に基づき、CASBEEの各評価ツール別に対象となる建物を網羅的に解説します。設計実務者が知っておくべき対象範囲、用途、規模、タイミングなど、実務に直結する情報をプロの視点からお伝えします。

 

目次

CASBEEとは?基本的な理解から始めよう

CASBEEの定義と目的

CASBEE(Comprehensive Assessment System for Built Environment Efficiency:建築環境総合性能評価システム)は、国土交通省主導で開発された日本発の建築物環境性能評価システムです。

CASBEEは国土交通省主導のもと、(一社)日本サステナブル建築協会(JSBC)が研究開発を行い、IBECsが普及促進や評価員登録制度、評価認証制度の運営等を担っています。

CASBEEの評価の特徴

CASBEEの最大の特徴は、BEE(Built Environment Efficiency:建築物の環境効率)という独自の指標を用いることです。

BEEの計算式

 

BEE = Q(環境品質) ÷ L(環境負荷)

 

この評価により、建築物は5段階でランク付けされます。

 

ランク 評価 BEE値 表示
Sランク 素晴らしい BEE ≧ 3.0 ★★★★★
Aランク 大変良い 1.5 ≦ BEE < 3.0 ★★★★
B+ランク 良い 1.0 ≦ BEE < 1.5 ★★★
B-ランク やや劣る 0.5 ≦ BEE < 1.0 ★★
Cランク 劣る BEE < 0.5

2026年時点でのCASBEEファミリー

CASBEEには、評価対象や目的に応じた複数の評価ツール(CASBEEファミリー)が存在します。

  1. CASBEE-建築(新築):新築建築物の評価
  2. CASBEE-建築(既存):既存建築物の評価
  3. CASBEE-建築(改修):改修建築物の評価
  4. CASBEE-戸建:戸建住宅の評価
  5. CASBEE-不動産:既存不動産の市場評価
  6. CASBEE-ウェルネスオフィス:オフィスの健康性・快適性評価
  7. CASBEE-街区:街区・地区レベルの評価

それぞれの評価ツールで対象となる建物が異なります。以下、詳しく解説していきます。

 

CASBEE-建築(新築)の対象建物

対象となる建物の基本条件

CASBEE-建築(新築)は、戸建住宅を除くすべての用途の建築物に適用可能です。

基本的な対象条件

  • 新築建築物
  • 延べ面積300㎡以上(認証取得の場合)
  • 戸建住宅以外のすべての用途

※認証取得については、原則として延べ面積300㎡以上が対象ですが、評価ツールや認証機関の判断により例外的に対応可能なケースもあります。認証取得を目的とする場合は、事前に評価機関への確認が推奨されます。

対象用途の詳細

CASBEE-建築(新築)では、建築物の用途を「非住宅系用途」と「住宅系用途」の2つに大別しています。

非住宅系用途

省エネルギー基準で用いられる8用途に準じています。

 

用途分類 具体例
事務所等 オフィスビル、官公庁舎、銀行
学校等 小中学校、高校、大学、専門学校、幼稚園
工場等 製造工場、作業場(事務所部分のみ評価対象)
物販店舗等 百貨店、スーパー、コンビニ、専門店
飲食店等 レストラン、食堂、カフェ、居酒屋
体育館等 体育館、武道館、スポーツクラブ
劇場等 映画館、劇場、ホール、カラオケボックス
図書館等 図書館、博物館、美術館

 

住宅系用途

利用者の住居・宿泊空間を含む建築物です。

 

用途分類 具体例
集合住宅 マンション、アパート、社宅、寮
ホテル等 ホテル、旅館、簡易宿所
病院等 病院、診療所、老人ホーム、福祉施設

 

重要ポイント :住宅系用途の建築物は、「住居・宿泊部分」と「建物全体・共用部分」を分けて評価します。これにより、より詳細で適切な環境性能評価が可能になります。

工場の特殊な取り扱い

工場は対象用途に含まれますが、以下の点で特殊な取り扱いとなります。

評価対象範囲

  • Q1室内環境とQ2機能性の評価:主に居住エリア(事務所等)のみ評価
  • 生産エリア:評価対象外
  • LR1エネルギーの評価:省エネ基準で計算対象外となる生産エリアのエネルギー消費は評価対象外

複合用途建築物の取り扱い

オフィスと店舗が混在するビルなど、2用途以上が混在する建築物は「複合用途建築物」として評価します。

評価方法

  1. 用途ごとに個別評価を実施
  2. 各用途の評価結果を床面積按分で合算
  3. 建物全体としての評価結果を算出

実務のポイント :認証取得時には、「複合用途スコアシート」を使用して詳細な集計を行う必要があります。これにより、用途ごとの評価を正確に反映した全体評価が可能になります。

評価タイミングと活用場面

CASBEE-建築(新築)は、以下のタイミング・目的で活用されます。

 

活用場面 タイミング 目的
環境配慮設計 基本設計〜実施設計 環境性能目標の設定、設計検討
自治体届出 確認申請前後 条例に基づく環境計画書の届出
第三者認証取得 実施設計完了後 環境性能の客観的証明
グリーンビル認証 竣工前〜竣工後 不動産価値の向上

 

CASBEE-戸建(新築)の対象建物

対象となる建物

CASBEE-戸建は、その名の通り戸建住宅専用の評価ツールです。

対象条件

  • 一戸建ての住宅(新築)
  • 専用住宅として計画されたもの
  • 店舗併用住宅などは対象外(CASBEE-建築を使用)

2025年版の主な変更点

2025年4月の省エネ基準適合義務化に対応し、CASBEE-戸建2025年版では以下の強化が図られました。

主な更新内容

  • 省エネ基準評価の強化(等級5以上が標準)
  • LCCO2評価の見直し(J-CAT対応)
  • レジリエンス向上評価の拡充
  • 感染拡大予防に資する取組みの評価追加

評価の特徴

戸建住宅特有の評価項目が設定されています。

主な評価項目

  • 外皮性能(UA値、ηAC値)
  • 一次エネルギー消費量
  • 耐震性能
  • 劣化対策
  • 維持管理・更新の容易性
  • バリアフリー性
  • 室内環境(温熱、音環境、光環境、空気質)
  • 敷地環境・生物多様性

 

CASBEE-不動産の対象建物

対象となる建物の基本条件

CASBEE-不動産は、竣工後1年以上経過した既存建築物が対象です。

基本要件

  • 竣工後1年以上の運用実績を有する建築物
  • 建物規模は問わない
  • ただし、評価対象用途が建物全体の床面積に対して一定割合以上含まれること

評価対象用途(2026年最新)

2024年12月から、新たにホテルが評価対象用途として追加されました。

 

評価対象用途 追加時期 特徴
オフィス 2012年〜 J-REITでの活用が最多
店舗 2014年〜 商業施設の環境性能評価
物流施設 2016年〜 近年の物流施設開発に対応
集合住宅 2021年〜 賃貸マンション等の評価
オフィス改修 2021年〜 改修による価値向上の見える化
店舗改修 2021年〜 同上
ホテル 2024年12月〜 最新追加用途

 

ホテル用途追加の背景

J-REITの保有不動産の中で、オフィス・店舗・集合住宅・物流施設に続き保有割合の高い「ホテル」用途が追加されました。これにより、不動産投資市場で重要なすべての主要用途がCASBEE-不動産でカバーされることになりました。

評価の特徴と活用

CASBEE-不動産は、不動産市場での活用を前提とした簡易評価システムです。

評価方法

  • 必須項目と加点項目の2種類で構成
  • 加点方式による評価
  • ★の数(1〜5つ)で結果を表示
  • BREEAM、LEED等との読み替え可能性を考慮

主な活用目的

  • ESG投資の「見える化
  • 賃料増加など不動産資産価値の向上
  • GRESB評価への対応
  • グリーンローン・グリーンボンドの取得

CASBEE-不動産認証の取得動向

2024年10月時点のデータによると、用途別の認証取得割合は以下の通りです。

  • オフィス:約65%(最多)
  • 物流施設:約15%
  • 集合住宅:約15%
  • 店舗:約5%
  • オフィス改修・店舗改修:ほぼ実績なし

オフィスと集合住宅が不動産投資の対象として好調であることが、認証取得数にも反映されています。

区分所有・フロア単位での評価

CASBEE不動産では、建物全体だけでなく以下の単位での評価も可能です。

  • 区分所有建物
  • フロア単位
  • テナント専有部分

これにより、一棟すべてを所有していなくても認証取得が可能です。

 

CASBEEウェルネスオフィスの対象建物

対象となる建物

CASBEEウェルネスオフィスは、事務所(オフィス)を主たる評価対象建物用途としています。

対象条件

  • 事務所用途の建築物
  • 複合用途ビルの場合は、事務所用途部分を対象
  • 評価範囲:ワークプレイスのみでなく、共用部も含めたビル全体(事務所用途部分全体)
  • 複数フロアが対象の場合、代表的な階・エリアでの評価も可能

事務所以外の用途での活用

事務所以外の建物でも、以下の条件を満たせば評価可能です。

活用可能なケース

  • 病院・ホテル・工場などで働くワーカーが利用する事務所部分
  • その共用部

例えば、工場内の管理棟(事務所部分)や、ホテルのバックオフィス部分などが該当します。

評価の特徴

CASBEE-ウェルネスオフィスは、従来の環境性能評価とは異なり、建物利用者の健康性・快適性に焦点を当てた評価です。

評価項目

  • 健康性(室内空気質、温熱環境、音環境、光環境)
  • 快適性(視覚的快適性、心理的快適性)
  • 利便性(機能性、アメニティ)
  • 安全・安心(防災、セキュリティ、衛生)
  • 知的生産性向上(集中できる環境、コミュニケーション促進)

認証のタイプ

2種類の認証タイプから選択できます。

 

認証タイプ 内容 前提条件
タイプ1 CASBEEウェルネスオフィス認証 なし
タイプ2 CASBEEスマートウェルネスオフィス認証 CASBEE建築評価B+以上の物件

 

タイプ2の特徴:環境性能(CASBEE建築評価)と健康・快適性(ウェルネスオフィス)の両方を兼ね備えた建物として評価されます。市場での差別化要素として注目されています。

評価可能な段階

  • 設計段階
  • 運用段階

どちらの段階でも評価・認証取得が可能です。

 

CASBEE-街区の対象建物

対象となる開発プロジェクト

CASBEE-街区は、建築物単体ではなく、街区・地区スケールの面的開発プロジェクトを評価対象とします。

CASBEE-街区||IBECs 住宅・建築SDGs推進センター

対象となるプロジェクト

  • 市街地再開発事業
  • 土地区画整理事業
  • 都市再生特別地区
  • 各種地区計画
  • エコまち法による集約都市開発事業
  • 一団地の総合的設計
  • 連担建築物設計制度

対象区域の設定原則

評価対象区域は、「統一的な整備意思」を反映した区域とします。

区域設定の基本ルール

  1. 原則として、適用されている法令・制度・手法等で定められた計画区域・事業区域
  2. 例外として、街区・地区スケールでの総合的環境性能評価の観点から妥当と判断される場合は、隣接部分の取り込みや一部除外も可能
  3. 例外適用時は、設定理由の明示が必須

評価の特徴

CASBEE建築の考え方を継承しつつ、街区・地区スケール特有の評価項目が設定されています。

評価の枠組み

  • QUD(環境品質):仮想境界内部の環境品質
  • LUD(環境負荷):仮想境界の外側に対する環境負荷

評価項目例

  • 生物多様性・緑化
  • 地域への貢献
  • 交通・モビリティ
  • エネルギー・資源の面的活用
  • 防災・レジリエンス
  • コミュニティ形成

活用方法

 

活用場面 目的
面開発型プロジェクトの環境配慮計画ツール 環境配慮設計の検討・評価
省エネ改修などの計画・評価ツール 街区単位での省エネ取組の評価
環境配慮へのインセンティブ 容積率緩和などの特例措置の根拠

 

また、SDGsの理念を反映した「街区環境SDGsチェックリスト」が整備されました。これにより、SDGs達成に資する取組みを簡便に自己評価し、関係者に明示できるようになりました。

 

自治体によるCASBEE義務化の動向(2026年時点)

届出が義務化されている自治体

全国の多くの自治体で、一定規模以上の建築物を新築・増改築する際、CASBEE評価結果の届出が義務付けられています。

主な義務化自治体

  • 東京都、神奈川県、横浜市、川崎市
  • 大阪府、大阪市、京都府、京都市
  • 名古屋市、札幌市、福岡市
  • その他全国の複数の自治体で、一定規模以上の建築物についてCASBEE評価結果の届出が求められています。

2025年版マニュアルへの移行

横浜市や川崎市など一部の自治体は、2025年4月からCASBEE 2025年版での届出を義務付けています。旧2021年版では受付不可となるため、設計チームはバージョン確認を徹底する必要があります。

誤ったCASBEEバージョンで評価を行うと、条例届出が受理されず、確認申請や事業スケジュールに影響を及ぼすリスクがあります。

届出対象規模の例(東京都)

 

用途 届出対象規模
非住宅 延べ面積2,000㎡以上
住宅 延べ面積5,000㎡以上

 

自治体によって対象規模や評価ツールの指定が異なるため、プロジェクトごとに確認が必要です。

 

CASBEE評価が求められる建築プロジェクトの判断基準

必須となるケース

以下のケースでは、CASBEE評価が必須または強く推奨されます。

1. 自治体条例による義務

  • 条例で届出が義務付けられている規模・用途の建築物

2. 補助金・優遇措置の要件

  • ZEB補助金など、CASBEE評価が要件となっている補助事業
  • 容積率緩和などの都市計画上の特例措置

3. 不動産投資・ESG対応

  • J-REITへの組み入れを目指す物件
  • ESG投資家向けの不動産
  • グリーンローン・グリーンボンドの対象物件

4. テナント誘致・賃料アップ

  • グローバル企業のオフィス移転条件を満たすため
  • 環境認証による差別化を図りたい物件

任意だが取得メリットが大きいケース

義務ではないものの、以下のケースでは取得メリットが大きいと言えます。

1. ブランディング・企業価値向上

  • CSR・サステナビリティレポートでの開示
  • 企業の環境配慮姿勢のアピール

2. 長期的な資産価値維持

  • 将来的な不動産流動化を見据えた環境性能担保
  • 環境規制強化への先行対応

3. 入居者・利用者への訴求

  • オフィステナントへの健康・快適性アピール(ウェルネスオフィス)
  • 住宅購入者への環境配慮アピール

 

用途別・目的別のCASBEE評価ツール選択ガイド

実務でどのCASBEE評価ツールを選ぶべきか、用途別・目的別に整理します。

新築プロジェクトの場合

 

建物用途 推奨評価ツール 備考
オフィスビル CASBEE-建築(新築) 健康配慮も訴求する場合は将来的にウェルネスオフィス追加
商業施設 CASBEE-建築(新築) 店舗用途として評価
ホテル CASBEE-建築(新築) 住宅系用途として評価
病院・福祉施設 CASBEE-建築(新築) 住宅系用途として評価
物流施設 CASBEE-建築(新築) 将来的にCASBEE-不動産で再評価も検討
集合住宅 CASBEE-建築(新築) 住宅系用途として評価
戸建住宅 CASBEE-戸建 専用ツールを使用
複合開発 CASBEE-街区 街区・地区スケールの場合

 

既存建築物の場合

 

目的 推奨評価ツール 対象用途
不動産評価・ESG対応 CASBEE-不動産 オフィス、店舗、物流施設、集合住宅、ホテル
既存性能の見える化 CASBEE-建築(既存) 全用途対応
改修効果の見える化 CASBEE-建築(改修)またはCASBEE-不動産(改修) 全用途対応
オフィスの健康・快適性向上 CASBEE-ウェルネスオフィス 事務所用途

 

CASBEE評価を成功させるための5つのポイント

ポイント1:プロジェクト初期段階での評価ツール選定

設計が進んでから「CASBEE評価が必要だった」と気づくと、大幅な手戻りが発生します。

初期段階でのチェック項目

  • 自治体の条例で届出義務はあるか
  • 補助金活用でCASBEE評価は必要か
  • 不動産投資・ESG対応の観点から評価取得は有利か 
  • どの評価ツールが最適か

ポイント2:目標ランクの設定

「とりあえず評価すればいい」ではなく、明確な目標ランクを設定しましょう。

ランク別の目安

  • Sランク(BEE≧3.0):トップレベルの環境性能、グリーンビル認証に最適
  • Aランク(BEE≧1.5):優れた環境性能、多くの不動産投資家が求める水準
  • B+ランク(BEE≧1.0):良好な環境性能、自治体届出で評価される水準

ポイント3:CASBEE評価員の活用

CASBEE認証取得には、CASBEE評価員による評価が必須です。

評価員の種類

  • CASBEE建築評価員
  • CASBEE戸建評価員
  • CASBEE不動産評価員
  • CASBEEウェルネスオフィス評価員

社内に評価員がいない場合は、外部の評価員に依頼するか、担当者に資格取得させる必要があります。

ポイント4:評価と設計の並行進行

CASBEE評価は、設計と並行して進めることで効率化できます。

推奨フロー

 

基本設計:CASBEE評価の目標設定、概略評価

 ↓

実施設計:詳細評価、目標達成のための設計調整

 ↓

設計完了:最終評価、申請図書作成

 ↓

確認申請:自治体届出(該当する場合)

 ↓

着工後〜竣工:認証申請(認証取得する場合)

 

ポイント5:コストとベネフィットのバランス

CASBEE評価には費用がかかります。投資対効果を見極めましょう。

主なコスト

  • 評価員への委託費:10万〜50万円(規模・用途による)
  • 認証申請費用:20万〜80万円(認証機関による)
  • 環境配慮設計による建設コスト増:ケースバイケース

期待できるベネフィット

  • 不動産価値の向上(環境認証取得により、賃料水準が数%程度向上した事例も報告されています)
  • テナント誘致の優位性
  • 補助金・税制優遇の活用
  • 企業ブランディング・CSR

 

よくある質問(Q&A)

Q1. 戸建住宅でもCASBEE-建築(新築)は使えますか?

戸建住宅にはCASBEE-戸建という専用の評価ツールがありますので、こちらを使用してください。CASBEE-建築(新築)は、戸建住宅を除くすべての用途の建築物が対象です。

ただし、店舗併用住宅など、住宅以外の用途が混在する場合は、CASBEE-建築(新築)を使用することになります。

Q2. 小規模な建築物でもCASBEE評価は可能ですか?

はい、可能です。CASBEE-建築(新築)には規模の下限はありませんので、小規模建築物でも評価できます。

ただし、CASBEE認証を取得する場合は、延べ面積300㎡以上という条件があります。認証取得を目的としない自己評価や設計検討ツールとしての利用であれば、300㎡未満でも問題ありません。

また、自治体の条例による届出義務は、自治体ごとに対象規模が定められていますので、個別に確認が必要です(例:東京都は非住宅2,000㎡以上)。

Q3. 既存建築物の環境性能を評価したい場合、どの評価ツールを使えばいいですか?

既存建築物の評価には、目的に応じて以下の評価ツールを選択してください。

不動産評価・ESG対応が目的の場合CASBEE-不動産

  • 対象用途:オフィス、店舗、物流施設、集合住宅、ホテル
  • 竣工後1年以上の運用実績が必要
  • 不動産市場での活用を前提とした簡易評価

既存建築物の環境性能を詳細に評価したい場合CASBEE-建築(既存)

  • 全用途対応
  • 詳細な環境性能評価が可能

改修効果を見える化したい場合CASBEE-建築(改修)またはCASBEE-不動産(改修版)

  • 改修前後の性能向上を評価

 

まとめ:CASBEEの対象建物を正しく理解して戦略的に活用しよう

CASBEEは「環境評価ツール」ではなく、「事業価値を左右する判断材料」になりつつあります。設計初期からCASBEEを前提に組み立てられるかどうかが、将来の不動産価値・投資評価・テナント競争力を分ける時代に入っています。

2026年以降も、カーボンニュートラルや ESG投資の拡大に伴い、CASBEE評価の重要性はますます高まっていくでしょう。設計実務者として、CASBEEを活用した環境配慮型建築の提案力を磨いていきましょう。

省エネ計算なら実績豊富な「環境・省エネルギー計算センター」にお任せください!

省エネ計算をはじめ、省エネ適判や住宅性能評価など、手間のかかる業務は外注し、自社のリソースをコア業務に集中させれば、円滑な計画進行が期待できるのではないでしょうか。

累計3,000棟以上の省エネ計算実績、リピート率93.7%、審査機関との質疑応答まで丸ごと外注できる環境・省エネルギー計算センターにぜひご相談ください。

※専門的な内容となりますので、個人の方は設計事務所や施工会社を通してご依頼をお願いいたします。

この記事について
監修者

環境・省エネルギー計算センター 代表取締役 尾熨斗 啓介

連載
著書
環境性能認証不動産
コンサルティング業務

どの環境性能認証を取得すればよいのか分からない…
どの補助金を活用できるのか分からない…
そんな悩みにお応えします!


省エネ計算
お役立ち情報

環境・省エネルギー計算センターでは、メルマガ限定のお得な各種キャンペーン情報や最新ニュース・コラム・セミナー情報などの省エネ関連お役立ち情報を定期的に配信します。

見積り依頼、お問合わせなどお気軽にご相談ください!
お電話でのお問合わせ
03-5944-8575 受付時間 平日 9:00~18:00
メールフォームでのお問合わせ

メルマガ限定キャンペーン
・省エネ計算お役立ち情報

メルマガ登録
PAGE TOTOP