CASBEE戸建評価員は、一級・二級・木造建築士が、住宅・建築SDGs推進センター(IBECs)のオンライン講習を受講し、年1回の筆記試験(30問・合格点24問)に合格して登録すれば取得できる資格です。2026年度(第28回)の費用は、受講料・受験料・評価マニュアル込みで44,000円、合格後の登録料を含めると59,400円でした。申込の受付は4月中旬に始まり、約1か月で締め切られます。
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この記事でわかること
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CASBEE-戸建(新築)とは|評価員が扱う評価ツール
CASBEE戸建評価員は、CASBEEの戸建て住宅向けツールを使って、正しく評価できる者として登録される資格です。まずは、評価員が扱う中心のツールである「CASBEE-戸建(新築)」の仕組みを押さえておきましょう。
設計内容をもとに戸建て住宅の環境性能を総合的に評価する
CASBEE-戸建(新築)は、設計内容をもとに戸建て住宅の環境性能を総合的に評価するツールです。対象は一戸建ての専用住宅と二世帯住宅で、建物そのものだけでなく、外構、住宅の供給側から居住者への情報提供、居住者が持ち込む家電機器、部材の製造段階や施工現場での取り組みなども評価に含まれます。
最新版は2025年3月に改訂された「2025年版」です。IBECsの資料によると、2025年4月の住宅の省エネ基準適合義務化に対応して評価基準を強化し、ライフサイクルCO2の評価の見直しや、レジリエンスの向上、家庭内での感染拡大予防に資する取り組みの評価の拡充が図られました。
評価の分野:環境品質(QH)と環境負荷低減性(LRH)
CASBEE-戸建(新築)では、「戸建て住宅自体の環境品質(QH)」と「戸建て住宅が外部に与える環境負荷を減らす取り組み(LRH)」の2つに分けて評価します。それぞれ3つの分野に分かれ、その中で具体的な取り組みを採点する仕組みです。
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区分 |
評価の分野 |
|---|---|
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環境品質(QH) |
QH1:室内環境を快適・健康・安心にする/QH2:長く使い続ける/QH3:まちなみ・生態系を豊かにする |
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環境負荷低減性(LRH) |
LRH1:エネルギーと水を大切に使う/LRH2:資源を大切に使いゴミを減らす/LRH3:地球・地域・周辺環境に配慮する |
評価ランク:BEEHによる赤星とライフサイクルCO2による緑星
各項目は5段階で採点され、QHとLRHのスコアから、戸建て住宅の環境効率(BEEH)を算出します。BEEHは、環境品質(QH)を、LRHのスコアから換算した環境負荷(LH)で割った値です。この値にもとづき、S〜Cの5段階で総合的に格付けし、赤い星で表示します。
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ランク |
評価 |
BEEHの値 |
表示(赤星) |
|---|---|---|---|
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S |
Excellent 素晴らしい |
3.0以上 |
★★★★★ |
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A |
Very Good 大変良い |
1.5以上3.0未満 |
★★★★ |
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B+ |
Good 良い |
1.0以上1.5未満 |
★★★ |
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B- |
Fairly Poor やや劣る |
0.5以上1.0未満 |
★★ |
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C |
Poor 劣る |
0.5未満 |
★ |
あわせて、資材の製造から施工、居住、解体までのライフサイクル全体で排出されるCO2(ライフサイクルCO2)の評価結果にもとづく格付けも行い、緑の星で表示します。評価は、Excelで作成された専用の評価ソフトで行い、結果は次のような評価結果シートにまとめられます。

出典:一般財団法人 住宅・建築SDGs推進センター(IBEC)
評価結果シートには、建物の概要、BEEのランクとチャート、ライフサイクルCO2、大項目のレーダーチャート、中項目ごとのスコアが1枚に示されます。評価員として結果を説明する際は、このシートの見方を施主にも伝えられるようにしておきましょう。
CASBEE-戸建(新築)の主な活用場面
- 設計者が環境性能の目標を設定し、達成度をチェックする環境配慮設計のツール
- 施主・設計者・施工者が、暮らし方を含めて環境性能を話し合うコミュニケーションのツール
- 格付けの結果を示し、住宅の環境性能を消費者にわかりやすく伝えるラベリングのツール
- 自治体が住宅や住宅地の整備を誘導する指針(愛知県の「CASBEEあいち[戸建]」など)
- 金融機関がローンの金利優遇などの条件として活用する場面
▶ あわせて読みたい:CASBEEとは?主な評価ツールの種類や届出と認証の違いを分かりやすく解説!
CASBEE戸建評価員とは|できること・できないこと
評価員の定義と業務範囲(戸建の新築・既存・住戸ユニット)
CASBEE戸建評価員とは、IBECsが実施する講習と試験を経て、CASBEEの戸建て住宅向けツールを正しく評価できる者として登録された専門技術者です。IBECsの「CASBEE評価員登録制度要綱」によると、戸建評価員の業務範囲は、CASBEE-戸建(新築)、CASBEE-戸建(既存)、CASBEE-住戸ユニット(新築)の3つのツールです。戸建て専用の資格と思われがちですが、集合住宅の1住戸を評価する住戸ユニットも扱えます。
CASBEE評価員には、戸建評価員のほかに、建築評価員・不動産評価員・ウェルネスオフィス評価員の4つの区分があり、それぞれ独立した資格です。そのため、戸建評価員の登録だけでは、CASBEE-建築(新築)による非住宅の評価結果を作成することはできません。
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評価員の区分 |
業務範囲(評価ツール) |
|---|---|
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戸建評価員 |
CASBEE-戸建(新築・既存)、CASBEE-住戸ユニット(新築) |
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建築評価員 |
CASBEE-建築(新築・既存・改修)、住戸ユニット(新築)、インテリアスペース、短期使用、HI(ヒートアイランド)など |
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不動産評価員 |
CASBEE-不動産 |
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ウェルネスオフィス評価員 |
CASBEE-ウェルネスオフィス |
出典:IBECs「CASBEE評価員登録制度要綱」(2025年6月)
評価員が評価しても「認証」ではない|自己評価と第三者認証の違い
資格を取る前に押さえておきたいのは、評価員が作成した評価結果であっても、それ自体は「認証」ではないという点です。CASBEEは自己評価が基本で、評価員による評価も、認証を受けていなければ自己評価の扱いです。
評価員の登録制度は、評価結果を第三者に公開する際の信頼性を高めるための制度で、評価の内容が的確であることを第三者が審査・認証するのは、別の「CASBEE評価認証制度」です。CASBEE-戸建(新築)に対応するのは「CASBEE戸建評価認証」で、IBECsが認定した評価認証機関に申請します。
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CASBEE評価認証制度 |
認証件数(2025年9月末時点、有効期限切れを含む) |
|---|---|
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CASBEE建築評価認証 |
1,114件 |
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CASBEE戸建評価認証 |
315件 |
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CASBEE不動産評価認証 |
3,099件 |
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CASBEE街区評価認証 |
9件 |
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CASBEEウェルネスオフィス評価認証 |
213件 |
出典:IBECs「CASBEE評価員登録更新資料<CASBEEの最新動向>」(2025年10月)
つまり、戸建評価員は「認証の申請に必要な評価結果を自分で作れるようになる」資格であり、「認証を与える」資格ではありません。この区別があいまいなまま営業資料を作ると、顧客との間でトラブルになりかねません。
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実務のポイント 営業資料やホームページで「第三者評価」「認証取得」と表現したい場合は、評価員による評価で終わらせず、評価認証機関へのCASBEE戸建評価認証の申請まで行いましょう。 |
▶ あわせて読みたい:CASBEE評価認証制度とは?申請方法やメリット・デメリットを解説
受験資格と取得ルート|一級・二級・木造建築士で道が分かれる
受験資格:建築士資格+講習の修了
結論から言うと、二級建築士・木造建築士でも受験できます。要綱では、戸建評価員試験の受験資格を、一級建築士・二級建築士・木造建築士のいずれかの資格を持ち、戸建評価員講習を修了した者と定めています。一方、建築評価員試験の受験資格は、一級建築士に限られています。
講習自体には受講資格がなく、誰でも受けられます。ただし、試験を受けるには建築士の資格と講習の修了が必要です。第28回の要項では、受験できるのは前回(第27回)または今回(第28回)の講習の修了者に限られ、講習を受けずに試験だけを受けることはできません。
工務店や設計事務所で二級建築士として設計実務を担っている方にとって、戸建評価員は、建築士の区分を理由に受験できないことがないCASBEE評価員資格です(不動産評価員・ウェルネスオフィス評価員は建築士資格を受験要件としていません)。
建築士区分別の取得ルート
取得ルートは、保有している建築士の区分によって2通りに分かれます。
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建築士区分別の取得ルート Q1 建築士の区分は? ├ 二級・木造建築士 → 戸建評価員のAコース(受講・受験) └ 一級建築士 → Q2へ Q2 非住宅のCASBEE(建築評価員)も必要か? ├ Yes → 先に建築評価員を取得 → 戸建評価員はCコース(試験免除)で登録 └ No → 戸建評価員のAコース(受講・受験) |
一級建築士の方は、先に建築評価員を取得すると、戸建評価員は試験免除(Cコース)で登録できます。第35回(2026年度)の建築評価員の募集要項でも、「一級建築士の方であればまずこのCASBEE建築評価員資格から取得されることをおすすめします」と記載されています。
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実務のポイント 一級建築士で将来的に非住宅のCASBEEも扱う可能性があるなら、戸建評価員より先に建築評価員を受けましょう。 順番を逆にすると、試験を2回受けることになります。 |
試験免除(Cコース)の条件
第28回の要項では、Cコースの対象は、申込の時点で有効期間内のCASBEE建築評価員として登録されている方で、登録番号の枝番が「-27」以降であることが求められます。失効している場合は対象外です。
試験は免除されますが、講習の視聴と登録は必須です。視聴が完了していないと登録されないため、「免除だから視聴は流し見でよい」とは考えないようにしましょう。
2026年度(第28回)の講習・試験の日程と費用
2026年度のスケジュール
第28回(2026年度)CASBEE戸建評価員講習・試験のスケジュールは、次のとおりでした。
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項目 |
日程・内容 |
|---|---|
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申込受付期間 |
2026年4月17日(金)〜5月15日(金)※試験は定員になり次第締切 |
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オンライン講習(収録配信)の視聴期間 |
2026年5月22日(金)〜6月1日(月) |
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筆記試験 |
2026年6月9日(火)14:30〜16:00(90分)、東京会場・定員30名 |
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合格発表 |
2026年6月19日(申込時のメールアドレスへの連絡と、IBECsの公式サイトで受験番号を発表) |
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登録証の交付 |
Cコース:講習の受講完了後1〜2か月程度で簡易書留により送付/A・Dコース:合格後にメールで登録手続きを案内 |
出典:IBECs「第28回(2026年度)CASBEE戸建評価員 講習・試験」募集要項
受付から試験まで2か月足らずで、受付期間は約4週間しかありません。試験会場は東京の1か所で、定員は30名です。
費用の内訳とコース別の総額(A〜Dコース)
第28回の要項による費用(税込)は、受講料15,400円、受験料20,900円、登録料15,400円、評価マニュアル7,700円です。コース別の総額は次のとおりです。
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コース |
対象 |
受講料 |
受験料 |
マニュアル |
合計(申込時) |
|---|---|---|---|---|---|
|
A(受講・受験) |
初めて取得する建築士 |
15,400円 |
20,900円 |
7,700円 |
44,000円 |
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A(マニュアル持参) |
同上 |
15,400円 |
20,900円 |
― |
36,300円 |
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B(受講のみ) |
試験を受けない方 |
15,400円 |
― |
7,700円 |
23,100円 |
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C(受講・登録) |
建築評価員の登録者(試験免除) |
15,400円 |
― |
7,700円 |
38,500円(登録料15,400円を含む) |
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D(再受験) |
前年度の講習修了者 |
― |
20,900円 |
7,700円 |
28,600円 |
A・Dコースは、合格後の登録時に別途登録料15,400円がかかります。マニュアルの購入は任意です。出典:IBECs「第28回(2026年度)CASBEE戸建評価員 講習・試験」募集要項
二級建築士が初めて取得する場合、登録料まで含めた総額は59,400円(マニュアルを購入する場合)になります。社内の稟議では、この金額で申請しておくと確実です。
受講料・受験料は改定が続いている
戸建評価員の費用は、ここ数年で改定が続いています。公開されている募集要項で比べると、次のとおりです。
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回(年度) |
受講料 |
受験料 |
登録料 |
マニュアル |
|---|---|---|---|---|
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第25回(2023年度) |
13,200円 |
16,500円 |
13,200円 |
8,030円 |
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第27回(2025年度) |
14,300円 |
18,700円 |
13,200円 |
7,700円 |
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第28回(2026年度) |
15,400円 |
20,900円 |
15,400円 |
7,700円 |
出典:IBECs 第25回・第27回・第28回 CASBEE戸建評価員講習・試験の各募集要項(税込)
3年間で、受講料は2,200円、受験料は4,400円、登録料は2,200円上がりました。次回以降の費用は未発表ですが、取得を先送りするかどうかを判断する際の参考にしてください。
次回(第29回・2027年度)に備える3つの準備
2026年度の受付はすでに終了しています。戸建評価員の受付開始は、2023年度が4月24日、2025年度が4月21日(要項の掲載日)、2026年度が4月17日でした。公式の発表前のため目安にとどまりますが、2027年度も4月中旬〜下旬に受付が始まる可能性が高いと考えられます。
- IBECsの講習・試験のページから、開催案内のメールを申し込む(予約ではない点に注意)
- 4月中旬に「CASBEE戸建評価員の受付確認」の予定をカレンダーに入れておく
- 社内に評価マニュアル(2025年版)があるか、建築士免許証の写しを用意できるかを確認しておく
講習と試験の実際|難易度・合格点・過去問の有無
オンライン講習の内容と視聴のルール
講習はオンラインの収録配信で、パソコン・スマートフォン・タブレットで視聴できます。第28回の要項によるプログラムは、次の4部構成です。
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時間 |
内容 |
|---|---|
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約15分 |
開会、資料確認、CASBEEの活用状況 |
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約70分 |
CASBEE戸建の総論・SDGs評価について |
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約75分 |
戸建の環境品質(QH)の評価方法について |
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約75分 |
戸建の環境負荷低減性(LRH)の評価方法について |
出典:IBECs「第28回(2026年度)CASBEE戸建評価員 講習・試験」募集要項
合計で約4時間です。何回に分けて視聴してもよい一方、倍速での視聴はできず、視聴期間の延長もできません。期間が終わると自動で停止し、視聴の完了が確認できない場合は、Aコースでは受験できず、Cコースでは登録されません。
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実務のポイント 視聴は期間の前半で終えておきましょう。 評価マニュアルを開き、講義で触れたページにインデックスを貼りながら視聴すると、試験対策も同時に進められます。 |
試験の形式・合格点・合格率
試験は会場での筆記試験で、30問・4択のマークシート方式、試験時間は90分です。IBECsの発表によると、第28回(2026年6月9日実施)の受験者は11名で、11名全員が合格しました。合格点は30問中24問以上です。
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試験 |
受験者 |
合格者 |
合格点 |
|---|---|---|---|
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第28回 戸建評価員(2026年6月) |
11名 |
11名 |
30問中24問以上 |
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第34回 建築評価員(2025年8〜9月)※参考 |
218名 |
193名 |
33問中28問以上 |
出典:IBECs「第28回CASBEE戸建評価員試験の結果発表」「CASBEE建築評価員試験の結果発表」
インターネット上には、平成20年度の戸建評価員試験の受験者数・合格率などの古い数値が掲載されていることがあります。出題数や合格基準が現在とは異なる時点の数値であり、現行の試験の難易度を示すものではない点に注意しましょう。
合格点は8割(24/30)と高めですが、出題は評価マニュアルから行われ、マニュアルは持ち込めます。講習を視聴し、マニュアルのどこに何が書いてあるかを把握していれば、十分に対応できる試験といえます。
過去問は非公開|出題範囲は評価マニュアル(2025年版)
過去問は公開されていません。第28回の講習と試験は「CASBEE-戸建(新築)評価マニュアル(2025年版)」にもとづいて行われ、試験にはこのマニュアルを持ち込めます。マーカー、書き込み、見出し用のインデックスの貼付も認められています。過去問を探すよりも、マニュアルの目次とインデックスを整理する時間に充てましょう。
当日の持ち物チェックリスト
☐ CASBEE-戸建(新築)評価マニュアル(2025年版)
☐ HBまたはBの鉛筆(シャープペンシル可)、消しゴム
☐ 定規
☐ 電卓(関数キー付きは可、プログラム機能付きは不可)
☐ 時計(スマートフォン・携帯電話・スマートウォッチは、電卓や時計としても使用不可)
☐ 受験票(案内に従って準備)
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実務のポイント マニュアルには章ごとに色分けしたインデックスを貼り、採点基準の表には付箋を立てておきましょう。 90分で30問を解き、見直しまで終えられるかは、検索の速さで決まります。 |
申込から登録までの手順と「落とし穴」
申込の流れ(振込→書類の準備→申込フォーム)
第28回の要項では、申込は事前の振込が前提で、次の流れで進みます。
- 振込:コース別の金額を1名ずつ、申込者本人の氏名で振り込む
- 書類の準備:振込明細、建築士免許証などの資格書類の写し(受験者)、顔写真(受験者)を用意する
- 申込フォームの送信:振込後3日以内(厳守)に、コース別のフォームから手続きする
申込で止まりやすい6つの落とし穴
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# |
落とし穴 |
対策 |
|---|---|---|
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1 |
hotmail・outlook、携帯キャリアのメール、職場の共通メール(info@など)は使えない |
自分宛の会社のアドレスを使う |
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2 |
振込後3日以内に申込フォームを送らないと受け付けられない |
振込の当日に書類をそろえ、申込まで完了させる |
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3 |
振込人名が会社名だけだと本人と照合できない |
申込者の氏名で振り込む |
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4 |
顔写真は6か月以内・正面・無帽・無背景。免許証などの写真を撮影したものは不可 |
本人を直接撮影し、ファイル名は氏名のみにする |
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5 |
試験は定員30名で、定員になり次第締め切られる(振込後に締め切られた場合は返金) |
受付開始後、早めに手続きする |
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6 |
マニュアルはダウンロードできず、郵送される |
申込時に同時購入し、早めに申し込む |
出典:IBECs「第28回(2026年度)CASBEE戸建評価員 講習・試験」募集要項
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実務のポイント 申込に使うメールアドレスは、必ず自分宛の会社のアドレスにしましょう。 受講の案内、受験票、領収書、登録の案内はすべてこのアドレスに届きます。 |
不合格・未受験だった場合|受験有効期間とDコース
不合格でも、すぐに講習を受け直す必要はありません。講習の修了後、翌年度までは再受講なしで受験でき、前年度に講習を修了した方はDコース(受験料20,900円)で申し込めます。
ただし、翌年度の開催地と試験範囲(評価マニュアルの版)が同じとは限りません。マニュアルが改訂されれば、買い直しが必要になる点は覚えておきましょう。
登録後の更新と失効|5年更新と「更新猶予期間」
登録番号の見方と有効期間
CASBEE戸建評価員の登録は、5年ごとの更新制です。要綱によると、有効期間は試験合格の日(更新の場合は登録更新日)から起算して5年を経過した日の属する年度の末日までです。登録番号は、一連番号と有効期間の最終年の西暦下2桁を組み合わせた形式で、戸建評価員には「戸-」が付きます。
たとえば枝番が「-31」であれば、2031年3月末日までが有効期間です。自分の登録番号を見れば、更新の時期がひと目でわかります。
更新を忘れたときの扱い
有効期間の満了日までに更新しなかった場合、満了日の翌日から登録は失効し、評価員の業務は行えなくなります。ただし、満了日が属する年度の翌年度末までの「更新猶予期間」に更新すれば、失効は解除されます。
注意したいのは、猶予期間中は「失効している」状態であり、評価員の業務はできない点です。認証申請のための評価を控えているなら、猶予期間を当てにせず、満了前に更新を済ませましょう。
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実務のポイント 登録証を受け取ったら、満了年の前年の秋にリマインダーを設定しておきましょう。 更新案内のメールだけを頼りにしないことが大切です。 |
建築評価員・不動産評価員との比較|どれを取るべきか
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項目 |
戸建評価員 |
建築評価員 |
不動産評価員 |
ウェルネスオフィス評価員 |
|---|---|---|---|---|
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受験資格 |
一級・二級・木造建築士+講習修了 |
一級建築士+講習修了 |
講習修了(建築士資格は不要) |
講習修了 |
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業務範囲 |
戸建(新築・既存)、住戸ユニット(新築) |
建築(新築・既存・改修)、住戸ユニット、短期使用、インテリアスペース、HIなど |
CASBEE-不動産 |
CASBEE-ウェルネスオフィス |
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試験 |
30問・4択・90分 |
33問・4択・110分 |
講習後に試験 |
講習後に試験 |
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費用(2026年度・税込) |
受講15,400円/受験20,900円/登録15,400円 |
受講24,200円/受験24,200円/登録15,400円 |
募集要項を参照 |
募集要項を参照 |
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開催時期(2026年度) |
4月受付・6月試験 |
6月受付・8月試験 |
11月募集開始・2027年1月試験(予定) |
9月時点で受付中 |
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試験免除 |
― |
登録者は戸建・不動産・ウェルネスオフィスの試験が免除 |
― |
― |
出典:IBECs「CASBEE評価員登録制度要綱」、第28回戸建評価員・第35回建築評価員の各募集要項、「CASBEE不動産評価員」「CASBEE評価員講習・試験」の各ページ
戸建評価員と建築評価員は、業務範囲が住宅と非住宅で分かれる補完の関係にあります。ただし受験資格が大きく異なり、建築士の資格を要件とする評価員のうち、二級・木造建築士が受験できるのは戸建評価員だけです。
ケース別のおすすめ
工務店の二級建築士の方には、戸建評価員のAコースがおすすめです。マニュアル込みで44,000円、登録料を含めて59,400円です。4月の受付開始に合わせて申し込めば、6月の試験に合格し、夏には自社物件の評価結果を自分の名前で作成できます。
設計事務所の一級建築士の方は、まず建築評価員を取得し、その後の戸建評価員講習にCコースで申し込む順番が合理的です。試験は1回で、戸建・不動産・ウェルネスオフィスの3つの資格が試験免除になります。
不動産会社の方で建築士の資格をお持ちでない場合は、CASBEE不動産評価員が選択肢です。IBECsの案内では、建築士等の資格は不要とされています。
取得後にできること|評価認証・LCCM住宅・住戸ユニットの評価
CASBEE戸建評価認証の申請と評価員の役割
要綱では、評価ツールを用いた評価結果を公開するときや、認証制度に申請する際に添付する評価結果は、評価員が作成するものと定められています。建築評価員の募集要項には、評価員の資格を取得すると、認証制度への申請時に物件の評価を行えることや、第三者から委託された業務としてCASBEEの評価を行えることが記されています。自社物件だけでなく、他社からの受託評価にも道が開けます。
LCCM住宅の認定とCASBEE戸建評価認証
ZEHの先の目標として、ライフサイクル全体でCO2の収支をマイナスにする「LCCM住宅」があります。IBECsが実施するLCCM住宅認定を取得するには、環境効率ランクがSまたはA、かつライフサイクルCO2ランクが「緑の5つ星」を満たす必要があります。
認定の審査には、「CASBEE認証ルート」と、判定ツールを用いる「LCCM適合判定ルート」の2つがあります。CASBEE認証ルートでは「IBECs登録のCASBEE戸建評価員」による評価書が必要ですが、LCCM適合判定ルートであれば通常の建築士による確認書等で直接申請が可能です。自社のリソースや、目指す評価レベル(各種補助金の要件など)に合わせて最適なルートを選択しましょう。
集合住宅の1住戸も評価できる(CASBEE-住戸ユニット)
見落とされがちですが、戸建評価員の業務範囲には、CASBEE-住戸ユニット(新築)が含まれます。住戸ユニットは、集合住宅の1住戸を対象に環境性能を評価するツールで、戸建評価員と建築評価員の双方の業務範囲です。戸建て住宅が主力でも、集合住宅の住戸の環境性能の表示に対応できる点は、受注の幅を広げる材料になります。
CASBEE戸建評価員に関するよくある質問
Q. 木造建築士でも受験できますか?
受験できます。戸建評価員試験の受験資格は、一級・二級・木造建築士のいずれかの資格を持ち、講習を修了した方です。申込時に免許証などの写しを提出するため、登録番号が読み取れる画像を用意しましょう。
Q. 講習だけ受けて試験を受けないことはできますか?
できます。Bコース(受講のみ)が該当し、費用は受講料15,400円(マニュアルを購入する場合は23,100円)です。建築士の資格をお持ちでない方や、まず制度を学びたい方に向いています。ただし、評価員としての登録はできません。
Q. 評価マニュアルはダウンロードできますか?
ダウンロードはできません。申込時に購入すると、郵送で届きます。すでに2025年版をお持ちであれば、購入は不要です。
Q. 2025年版のマニュアルでは何が変わりましたか?
IBECsの案内によると、2025年版は2021年SDGs対応版からの改訂で、2025年4月の省エネ基準適合義務化に対応した評価基準の強化、ライフサイクルCO2の評価の見直し、レジリエンスの向上や家庭内での感染拡大予防に資する取り組みの評価の拡充が図られています。試験は2025年版にもとづいて行われます。
Q. 戸建評価員は何人登録されていますか?
IBECsの案内によると、戸建評価員には4千人以上が登録されています。また、要綱にもとづき、登録番号・氏名・勤務先または自宅の都道府県名がIBECsのホームページなどで公表されるため、取引先が有資格者かどうかを確認できます。
まとめ|次回の受付に向けて今やっておくこと
CASBEE戸建評価員は、二級・木造建築士でも取得できるCASBEE評価員資格で、CASBEE-戸建(新築)などの評価結果を自分の名前で作成できるようになります。年1回の試験はマニュアルを持ち込めて、第28回は受験者全員が合格しました。費用は登録料込みで59,400円(2026年度)で、改定が続いています。
受付期間は4月中旬からの約4週間だけです。2026年度を逃した方は、次の3つを済ませておきましょう。
☐ IBECsの講習・試験のページから、開催案内のメールを申し込む
☐ 2027年4月中旬に「受付確認」の予定をカレンダーに入れる
☐ 建築士免許証の写しを用意し、申込に使う会社の個人アドレスを確認しておく
免責事項:本記事の日程・費用・試験情報は、第28回(2026年度)CASBEE戸建評価員講習・試験の募集要項と、2026年10月20日時点の公開情報にもとづいています。次回以降は変更される場合があるため、申込前に必ずIBECsの公式サイトでご確認ください。
CASBEE戸建の評価・認証申請は「環境・省エネルギー計算センター」に無料でご相談ください
CASBEE-戸建(新築)の評価は、評価ソフトの使い方や評価マニュアルの理解など、専門知識が必要な業務です。評価員の資格取得までの期間や、繁忙期で評価の作成に手が回らない場合は、「環境・省エネルギー計算センター」にお任せください。CASBEE戸建の評価から認証申請の進め方まで対応します。
累計3,000棟以上の省エネ計算実績、リピート率93.7%の体制で、省エネ計算とあわせてCASBEEの評価にも対応しています。取得後に自社で内製化する前提でも、まずはお気軽にご相談ください。
※専門的な内容となりますので、個人の方は設計事務所や施工会社を通してご依頼をお願いいたします。



