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共同住宅(集合住宅)の環境性能認証なら「CASBEE不動産」を利用しよう!【共同住宅の省エネ対策】

共同住宅の環境性能認証・省エネ法対策なら、CASBEE不動産の取得がおすすめです。

2021年7月よりCASBEE不動産は共同住宅にも対応しており、特に、平成29年4月以降の建築物であればBELSよりも取得できる可能性が高いからです。

この記事では環境性能認証について詳しく解説し、共同住宅のCASBEE不動産の取得についてお伝えします。

環境性能認証とは

環境性能認証とは、建築物や周囲環境が、エネルギー消費・水・人の快適さなどを考慮して設計されているかどうかを測り認証したものです。

具体的には、二酸化炭素(CO2)排出量が少ないといった環境についての項目や、建物を利用している人も快適であり健康的な活動ができることが要件となっています。

では、なぜ環境性能認証を受ける必要があるのでしょうか。

それは環境性能認証を受けると、ESG投資の対象になる得るというメリットがあるからです。

ESG投資とは、環境(Environment)、社会(Society)、ガバナンス(Governance)の三要素に配慮している企業を重視・選別して行なう投資のことで、ESG投資に対応している企業や不動産は、長期的に成長を続けることができると対外的に示すことができます。

ESG投資は、世界の投資額の1/3以上を占めており、日本では2020年時点で全投資額のうちの24.1%を占めています。日本のESG投資が全投資額に占める割合は、2018年から6%も伸びており、これからさらに伸びることが期待されているのです。

 

ESG投資|世界の投資額

出典:GSIR 2020

 

つまり、投資の対象になり得るかという観点から見ても共同住宅でも環境性能認証を行うべきであるということが言えるのです。

共同住宅(集合住宅)なら「CASBEE不動産」がおすすめ!

環境性能認証は、該当建築物が環境性能が高い建物であるという認証を得る制度です。

この認証制度は世界で様々なシステムが開発されています。下記にいくつか紹介します。

  • 日本:CASBEE(建築環境総合性能評価システム)
  • 日本:BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)
  • アメリカ:LEED(Leadership in Energy & Environmental Design)
  • 中国:GBAS
  • フランス:HQE
  • イギリス:BREEAM
  • オーストラリア:Nabers
  • シンガポール:Green Mark

この中でも、共同住宅において環境性能認証を受けるには「CASBEE不動産」が1番おすすめです。

CASBEEとは、環境配慮に加え、室内の快適性や景観への配慮なども含めた建物の品質を総合的に評価するシステムです。

CASBEEの中でも既存の不動産を対象に認証を得られるCASBEE不動産に、2021年から共同住宅が新たに評価対象として加わりました。

CASBEE不動産は、上記の認証制度の中でも比較的取得しやすく、共同住宅(集合住宅)にも対応しているのでおすすめしています。

対してBELSは、平成29年4月以降取得が難しくなりました。

平成29年4月までに竣工した建築物は一次エネルギーの基準を満たせば取得できました。しかしながら、平成29年4月以降に竣工した建築物がBELSを取得するには、外皮性能と一次エネルギーの両方の基準の達成が必須条件となりました。

共同住宅でBELSを取得しようとすると、外皮性能の部分で基準をクリアしない場合が多々あります。つまり共同住宅の場合、BELSでは、代行費用をかけたのに認証がとれない場合があるのです。

BELSが複数の数値で認定基準がある点に対して、CASBEE不動産は全体の数値で認証の可否が決定されます。

つまり、CASBEE不動産であれば、代行費用をかけたけど取得できないというリスクを抑えることができます。

下記の記事で、CASBEEについて分かりやすく解説しています。CASBEEについて理解を深めたい人は合わせて参考にしてください。

参考:CASBEEとは?主な評価ツールの種類や仕組みなどを、わかりやすく解説!

CASBEE不動産とは

共同住宅の環境性能認証にはCASBEE不動産がおすすめであることをお伝えしました。

ではCASBEE不動産とは一体何でしょうか。

CASBEE不動産とは、不動産マーケットの関係者が扱うことを想定した評価システムです。CASBEE不動産を用いれば、短期間で簡略的に不動産をブランディングできます。

不動産開発や取引に関わる方が利用しやすいように、不動産評価に関連が強い項目に絞って評価されます。

なお、CASBEE不動産は、運用後1年以上を経過した既存建築物(オフィスビル、店舗、物流、共同住宅)を対象としています。

評価項目と評価基準は、以下の5つの大項目から評価され、合計得点に応じて4段階(S,A,B+,B)で評価されます。評価には必須項目があるので、一番下のランクのB評価であっても、建物の環境性は比較的優れていると判断されます。

  • エネルギー/温暖化ガス(35点満点)
  • 水(10点満点)
  • 資源利用/安全(20点満点)
  • 生物多様性/敷地(20点満点)
  • 屋内環境(15点満点)

なお、ランクの詳細についてより詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。

参考:CASBEEの評価項目をプロが解説!「新築」か「既存不動産」によって評価が変わる!

共同住宅(集合住宅)でCASBEE不動産を取得するメリット

環境性能認証を受けるためにCASBEE不動産を取得する上で、「環境性能が高いだけで、金銭的なメリットもないし、費用だけかかってもったいない」と感じる方もいるかもしれません。

共同住宅(集合住宅)は、CASBEE不動産を取得する明確な3つのメリットがあります。

  • 投資家へのアピールとなる
  • GRESBの加点対象になる
  • 賃料の上昇が見込まれる

それぞれ詳しく紹介します。

投資家への魅力的なアピールになる

1つ目のメリットは、CASBEE不動産が投資家にとって魅力的なアピールポイントとなる点です。

CASBEE不動産は、自社の不動産がグリーンビルディングであることを見える化してくれます。

つまり、ESG投資を考えている、もしくは投資するにはESGの条件が外せない投資機関や投資家にとって、大きなポイントとなるでしょう。

GRESBの加点対象になる

GRESBの加点対象になる点も大きなメリットです。GRESBは、個別不動産ではなく不動産会社・ファンド単位の環境性能を測るシステムで、CASBEE同様、ESG投資の一認証として見られています。

GRESBの評価項目の中に環境認証を受けた保有物件を問う項目があり、その中で、CASBEE不動産評価認証が評価対象となっています。

つまりCASBEE不動産を取得しておけば、今後GRESBも取得しやすくなるのです。

賃料上昇が見込まれる

CASBEE不動産を取得することで、共同住宅の賃料が上昇することが見込まれます。

共同住宅分野においてCASBEE不動産はまだ新しいためデータはありませんが、オフィスビル等においては賃料が平均4.4%上昇したという報告があります。

参考:IBEC「これからの不動産市場における環境マネジメントの重要性

賃料の上昇が見込めるのであれば、認証を取得することによる金銭的デメリットは抑えられるでしょう。

以上のことから、共同住宅でCASBEE不動産を取得することは、不動産運用を行っていく上で非常に有利な選択肢のひとつです。

共同住宅を運用されている方は、ぜひ一度検討してください。

なお、CASBEE不動産のメリットについては下記の記事で解説しています。気になる方はぜひお読みください。

参考:CASBEE不動産評価認証を申請する3つのメリット!外注先を決めるポイントも紹介

CASBEE不動産の取得にかかる費用

CASBEEの費用は、「認定手数料」と「申請代行手数料」の2つに分類されます。

自社で取得する場合は「認定手数料」のみがかかり、代行会社に依頼する場合は「申請代行手数料」がかかります。

CASBEE不動産の認定手数料は、下記の表の通り、延べ面積・用途によって変わりますが、10万円〜20万円程度です。

申請代行手数料は延べ面積・用途によって変わり、数十万円からです。

 

出典:一般財団法人日本建築センター

 

なお、多くの会社では、申請手続きの工数を削減するために代行会社に依頼しています。

自社で行う場合と代行会社に依頼する際の違いや、それぞれのメリット・デメリットについては「CASBEEの費用はいくら?CASBEE代行でかかる費用の考え方について徹底解説」で詳しく解説しています。合わせて確認してください。

共同住宅(集合住宅)のCASBEEの取得に補助金・助成金が使える場合も!

共同住宅のCASBEEの取得の際には、補助金や助成金が利用できる場合があります。

建築物の省エネ対応に補助金・助成金はあるの?CASBEEの補助金・助成金についても徹底解説!」にて解説していますので、参考にしてください。

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この記事では、共同住宅(集合住宅)のCASBEE不動産取得の有用性についてお伝えしました。

CASBEE不動産を取得するには、専門的な知識が必要です。

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